丸紅は5月29日、アルゼンチンの大手総合食品企業モリノ・カニュエラスと包括提携に関わる合意書を締結し、協力関係を構築することで合意したと発表した。
丸紅は、遂行中の中期経営計画「SG2009」で、流通・トレード分野での食料戦略を重点分野として位置付けている。世界的穀物輸入国である日本の需要に対し、安定的で価格競争力のある穀物供給を行うためには、世界中で急増を続ける穀物需要を確実に取り込み、調達購買力を強化することが不可欠であると判断。旺盛な中国需要の取り込みに加えて、欧州向け拡販により取引量の増大を目指している。
拡大基調の需要をカバーするため、丸紅は並行して食糧資源生産国でのサプライソースの拡充を図るため、既存ルートの米国に加え、世界有数の穀物資源地域である南米を重視してきた。アルゼンチンは世界屈指の穀物資源国であり、このほど同国での供給源確保としてカニュエラスとの提携合意に至った。
カニュエラスは、地場に広がる穀物サイロネットワークを強みとした、独立系最大手の穀物サプライヤー。戦略的パートナーとして、アルゼンチン産穀物の日本を中心としたアジア向けのほか、欧州向け共同マーケティングの推進、穀物トレーディング、港湾設備運営などのノウハウ共有・人材交流について実行計画を定めた。
