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新刊紹介/「需給マネジメント ポストERP/SCMに向けて」

2009年10月09日/SCM・経営

タイトル=「需給マネジメント ポストERP/SCMに向けて」
著者=松井正之、藤川裕晃、石井信明
朝倉書店刊、定価2900円+税

21世紀に入り10年が経過しようとしている現在、製造業を取り巻く環境は大きく変化した。顧客の需要の変化が末端ベンダーに大きく影響するブルウィップ現象の顕在化やグローバリゼーションによるERPの紹介と導入企業の増加、義務付けられる事業上の環境負荷削減などを踏まえ、著者は製造業の採るべき戦略として「新・需給マネジメント」を掲げる。

「これですべてを解決できるわけではない」と断ってはいるが、在庫データの把握や在庫管理システム、設計などの上流から下流の配送までを物と情報をベースにトータルに管理する需給マネジメントが求められていると説く。

さらに、新しい概念として需要計画と供給計画をバランスし、利益を最大化する「新・需給マネジメント」を新しい概念として提唱している。

同書は3部構成で、第1部では需給マネジメントの概要の解説、需給予測と販売操業計画の立案法などから説き起こし、EDIで中・長期的な販売計画、生産計画などの情報を交換・共有することでより精度の高い販売計画、生産計画が立案できるとしている。第2部では需給マネジメントとERPのかかわりを詳述。

また代表的なERPとしてSAP、住商情報システム、Compiereの3社が提供している3種を比較。一方で、ERPを導入した企業すべてが必ずしも業務改善につなげられるわけではなく、生産能力・負荷の予測制度を向上することと利益との関係性を明確化することが不可欠としている。

第3部ではSCMとの関係性などを解説。オンデマンド在庫管理手法にも触れながら、RFIDにも触れ、ポストERP/SCMには、企業の戦略と目標から機能、業務、組織を設計するエンタープライズ・アーキテクチャーと整合性の取れる仕組が必要と述べ、このためポストERP/SCMは企業の目標に柔軟に対応てぎるソフトであることが必要としている。

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