電気化学工業と積水化学工業は11月11日、ポリビニルアルコール樹脂（PVA樹脂）の製造を目的とする合弁会社を設立すると発表した。
電気化学は、PVA樹脂事業の競争力強化のため、特長ある製品に特化した戦略を進めながら、事業体質強化に向けた戦略補強を模索してきた。
積水化学は、自動車用途を中心とする合わせガラス用中間膜の需要増加に伴い、原料となるPVA樹脂の安定確保を目的に、米国セラニーズ社からPVA樹脂事業を7月に買収し、欧米での生産拠点を取得する一方、アジアでの供給パートナーの拡大を検討してきた。
両社は新たにPVA樹脂の製造を目的とした合弁会社の設立に合意した。新会社は新潟県にある電気化学青海工場内の製造設備を譲り受け、両社にPVA樹脂を供給する。
新会社設立を契機として、2社はそれぞれが保有するPVA樹脂関連の技術を相互に活用し、製品競争力の向上を目指したコストダウンや新製品の共同開発など、発展的な協力関係の可能性を検討していく。
