三洋電機は11月17日、太陽電池事業のマザー工場である大阪・貝塚市の「二色の浜工場」で、3番目の建屋となる「新棟（C棟）」が竣工したと発表した。
C棟では、生産設備の導入、量産のための調整・検証を行った後、2010年12月の量産開始を目指す。
二色の浜工場C棟には、生産能力135MW／年の太陽電池セルの生産設備を導入する計画。二色の浜工場全体では345MWの生産能力（年間）となり、現在の1.6倍以上に拡大する。HIT太陽電池セルのもうひとつの生産拠点である島根・雲南市の島根三洋電機では、2010年4月から、220MW／年（現在130MW）の生産能力に増強する計画だ。
三洋電機全体では2010年度末の時点で合計565MW／年の生産能力規模を保有することになる。
太陽電池モジュールの生産は、従来通り、世界3極（日本、米国、欧州）体制で拡大を図り、主要市場への供給体制を強化する。国内のモジュール主要拠点である滋賀工場（大津市）では2010年度末までに新棟での生産を開始し、現在の生産能力の100MWから200MW体制へと拡大する。
北米では、メキシコ（モンテレー工場）において、20MWから50MWへの増産体制が確立しており、2009年度末には75MWへと拡大する。欧州ではハンガリー工場（ドログ市）において、2010年度中に現在の165MW規模から315MWへ増加させる。
太陽電池の生産量拡大に伴い、シリコン材料の安定確保のため三洋ソーラー（オレゴン）を設立し生産を開始。既存の三洋ソーラーと合わせ、2010年4月に100MW規模の生産体制確立を目指す。
