昭和電工は3月19日、2009年から新設工事を進めてきた樹脂複合材用カーボンナノチューブ「VGCF-X」製造設備が完成し、4月に量産を開始すると発表した。
同社のカーボンナノチューブ製造拠点としては、1996年に操業を開始した川崎事業所に続き2拠点目となる。
VGCF-Xは同社が長年培ってきた無機技術の蓄積により開発された世界最高水準の導電性能と分散性を持つカーボンナノチューブ。少量の添加により樹脂に高い帯電防止性能を安定して付与する。
大分コンビナート内に完工したVGCF-X設備の生産能力は年産400トンで、現時点において世界最大のカーボンナノチューブプラント。大分コンビナートの既存ユーティリティーを活用し、高いコスト競争力を持つ生産体制を構築する。