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センコー/カザフスタン企業と合弁、物流センター整備

2010年04月26日/物流施設

センコーは4月26日、カザフスタンと中国の国境沿いにあるホルゴスに物流センターの建設・運営する合弁会社設立で4月に調印したと発表した。

両国の戦略的共同国家プロジェクトICBCホルゴスに参画するもので、両国の産業・貿易振興を目的として設置される、経済特別開発区の名称。現在、両国にまたがるホルゴスに一大複合都市と物流エリアの建設が、2012年の完成を目指し、急ピッチで進められている。

センコーはこの共同国家プロジェクトにおいて、ランカスター社と出資比率50%で合弁会社 センコー・ランカスター シルクロードロジスティクスを5月に設立し、同社がICBCホルゴスから賃借する8haの敷地に、総面積2万2000㎡の物流センターを建設して、ロジスティクス事業を展開する。

物流センターの建設は全体を3期に分けて段階的に実施し、今年5月から予定している第1期工事では、6000㎡のセンターを建設し、2011年1月に営業を開始する。

センターの事業内容は、入国側トラックへの貨物の積み替え業務をメインとし、通関業務および、通関待ち貨物の一時保管等を行う。

ICBCホルゴス内では、双方の国からビザなしで入出国が許可されるため、従来、カザフ/中国間輸送の際に必要であった「運転手のビザ取得」が不要となる。また、税関が設置され、輸入通関が実施されることから、「保税運送」が不要となり、両国間における貨物輸送のコスト削減と各種手続きにかかる所要日数の短縮が可能となる。

センコーはカザフスタンが資源大国であることや、ポストBRICS国家として高い成長率が期待できること等に加え、ユーラシア大陸の中央に位置することから「中継大国」として注目しており、2008年3月には、カザフスタン国有鉄道の100%子会社であるカズトランスサービス社と鉄道コンテナ一貫輸送における「優先積み替え業務」の提携を結び、2009年3月には現地駐在員事務所を開設するなど、カザフスタンでの物流事業展開の基盤作りを進めてきた。今回の物流センター設置により、貨物の積み替えや倉庫業務、通関業務など、カザフスタン、ロシア、中央アジア向けの国境でのハブ機能を保有することになる。

また、ことし1月に正式発効した、ロシア、カザフスタン、ベラルーシによる関税三国同盟により、三国域内の流通・物流量は飛躍的に増加が見込まれ、国境での物流センター事業だけでなく、カザフスタン国内で物流サービスニーズが高まることが予想され、国際ハブ拠点としてカザフスタンの重要性が一層ますものと考えられる。

今後センコーは、ランカスター社と共同で、カザフスタン西部の都市「アクタウ」と、カザフスタン経済の中心地である「アルマティ」(旧首都)での物流センター開発を進める予定。アクタウはカスピ海を横断する貨物船(フェリー)の拠点として、また、鉄道、トラック輸送ルートに加え空港もあり、物流の中継拠点として注目される都市。

センコーはカザフスタンにおいて、東のホルゴス、西のアクタウという東西の国境都市と、経済の中心地アルマティという要所において、物流拠点および国際ハブ拠点の開発を進め、「21世紀のシルクロードの構築」を目指す。

合弁会社の概要
会社名:Senko-Lancaster Silk Road Logistics LLP(センコー・ランカスター シルクロードロジスティクス有限会社)
会社形態:カザフスタン法における有限責任持分会社
資本金240万ドル(うち、センコー出資120万ドル)
事業範囲:トラック積み卸し業、倉庫業、通関業
設立時期:2010年5月(予定)
本社所在地:カザフスタン共和国 アルマティ市
開業:2011年1月予定

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