日立製作所とKDDIは7月12日、共同で携帯電話に超小型・低消費電力のUHF帯RFIDリーダーライターを搭載したユビキタス端末技術を開発したと発表した。
日立製作所は、RFIDリーダーライターの小型化と消費電力の低減を実現する専用ICチップ、アンテナ内蔵モジュールの技術を開発した。
このモジュールは、通信距離が短いパッシブ型と通信距離が長いアクティブ型に対応し、両方式を連携させたサービスを可能とする。パッシブ型は国際標準規格「ISO/IEC18000-6 TypeC」に準拠し、国内外を含めた幅広い地域で利用できる。
一方KDDIは法人向けの携帯電話「E05SH」をベースに、RFIDリーダーライター機能を実装するための携帯電話ソフトウェアの機能拡張、RFIDタグの読み書きを制御するミドルウェアを開発した。また、観光やショッピングなどで様々な情報にアクセスできるなど、利便性の高いアプリケーションを開発した。
この端末を活用することで、店舗内での商品棚卸業務などに加え、観光地での情報取得など幅広い用途が実現できるようになる。両社は今年度の実証実験に向けて、ユビキタス端末に求められる機能や性能、社会への受容性などの評価を行う。
