日本郵船は10月4日、125回目の創業記念式典での工藤泰三社長のあいさつを発表した。
工藤社長は、現状について「NYKグループ始まって以来の巨額な赤字計上を強いられた昨年度から一転、上期を好業績で終えることが確実視される今日、5四半世紀といえる125周年の創業記念を皆さんとお祝いできることを心から喜んでいる」と述べた。
また「この業績の急回復は緊急構造改革である宜候プロジェクト完遂に向けた皆さんの不断の努力のたまものであり、その努力に対して」敬意を表した。
各部門、グループに関する現状分析を行うとともに、「宜候プロジェクト」について「その最も重要な最終ステージを迎えようとしており、一般貨物事業部門ならびに、不定期専用船事業部門おのおので『どこで、何を、いつまでに、いかに、事業拡大するか』という骨太の成長戦略を構築せねばなりません」、さらに「一般貨物事業部門では、定期船事業を持続可能な事業モデルに変身させるために、アセット型とライトアセット型とが調和した両輪戦略が不可欠ということは関係者間で共有されているが、より具体的な戦略構築が急がれている」と指摘した。
「将来あるべき姿を見据えながら当社グループの経営資源の最適配分をグローバルな観点と全体最適はどうあるべきかの視点で常に考え、持続的成長が可能な足腰の強い会社にしていきましょう」と述べた。
最後に「第6四半世紀がスタートしました。対処すべき課題はたくさんありますが、NYKグループのDNAであるNYKグループバリュー『誠意・創意・熱意』(Integrity、Innovation、Intensity:3I’s)があれば、克服が可能です。そして世界経済発展のための動脈という使命を果たしていきましょう。」と抱負を語った。