昭和電工は4月28日、ハードディスクの主力生産拠点のひとつである昭和電工HDシンガポール社(SHDS)のハードディスク生産能力の増強を決めたと発表した。
SHDSにクリーンルームを建設し、年度末以降生産ラインを順次導入していく考えだ。
同社本体と生産子会社の有する製造ラインについても、生産性向上のための投資を行ない、各拠点の生産能力の引き上げを行う。投資額は100億円で、月産生産能力2200万枚を2500万枚に上げる。
現在SHDSの所有する2工場を、今秋をめどに1工場に統合し、シンガポールにおける生産の効率化を促進する。
同社は、子会社が有する拠点も含め、千葉県、山形県、台湾、シンガポールの4生産拠点体制を敷いている。現在、全拠点において高稼働の状況が続いており、顧客のハードディスクドライブ(HDD)メーカーからの供給要請は急増している。
一方、ノートPCやサーバーの世界的需要拡大やハードディスクの大記録容量化の進展も予想されており、ユーザーニーズにかなった高記録容量のハードディスクを安定的に供給するために、生産能力の増強を行うことを決めた。