田辺製薬(株)は、中期3か年計画(ブリッジ21)の一環として、業務改革の推進と経営管理体制の強化を目的に基幹業務システムの構築に取り組んできたが、4月1日より生産および会計系の新システムを稼動した。
新システムは、統合基幹業務システム(ERP パッケージ)の中でも製薬業界において広く採用されているSAP R /3 を導入。これにより従来のシステムを全面的に刷新し、重複業務の集約化や業務の標準化が可能となる。
新生産システムにおいて、製品の需要予測から原材料の調達、生産計画、顧客への製品供給、物流計画までの機能が統合する。
これにあわせて、調達・生産・在庫・物流を集中的にコントロールするロジスティクスセンターを設立し、生販一体となった適正な在庫管理、間接業務のスリム化を図る。
また、新会計システムでは各種会計情報をリアルタイムに活用できるほか、各種予算実績管理制度や採算管理制度などの管理会計機能を充実させる。
有用な会計情報のタイムリーな提供が可能になることで、経営管理体制を一層強化するとともに、システムの運用・保守業務を全面的にアウトソーシングし、システム管理業務全体のコスト削減を図る。
来年4月に予定している販売システムの稼動により、基幹業務システムの構築は完了する予定で、一連のシステムの構築にかかる総投資額は約40 億円を見込んでいる。
生産システム
1. ロジスティクスセンターの設立
原材料調達から販売までを総合的に統括する組織を新設
2.生産計画立案業務の自動化と適正在庫の管理
需要予測ツール導入による供給計画の自動立案と、物流センター間移管計画・生産依頼の自動化
3.田辺製薬吉城工場(株)をパイロット工場として、以下の電子化を実現
・ 製造指図・記録の電子化によるペーパーレス化の実現
・ 各種承認業務の電子ベース運用による捺印業務の廃止
会計システム
1.新管理会計制度の構築
部門別の経費管理や採算管理の資料を作成
2.電子帳簿・帳票システムの導入
電子帳簿保存法に対応したシステムを導入し、ペーパーレス化の推進と証憑のイメージ化による、電子ファイリングシステムを実現
3.原価計算を標準原価制度に統一
4.経費入力システムの構築
R/3会計システムのフロントシステムとして、W EB による伝票レスシステムを導入
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田辺製薬/SAP R /3 導入による基幹業務システム構築
2002年04月05日/未分類
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