DHLが2006年初めに開始した欧州最大級の建設プロジェクトであるヨーロッパハブ施設の建設は、予定通り順調に進行している。
ドイツポストワールドネット(以下:DPWN)のクラウスツムヴィンケル会長は「ライプチヒ/ハレ空港に建設中のハブはDPWNにとって非常に重要な拠点です。香港にあるアジア太平洋地区のセントラルアジアハブや、米国のウィルミントンハブと並び、DHLのグローバルネットワークにおける三大重要拠点となります。」と述べ、DHLは新しいハブの完成によって、2012年までに3,500人の雇用を予定しているほか、他社や他のサービスプロバイダーを通じ、同地域で新たに7,000人の雇用を創出すると予測されている。
さらにツムヴィンケル会長は「この重要拠点の開設および3億ユーロの投資を通じて、DHLは新連邦州およびドイツのビジネス拠点としての位置づけの強化に大きく貢献します。」と説明した。
完成を目前に控えた同ハブにはすでにDHLのスタッフ400人が勤務しています。同ハブは、48,000㎡の物流センターと約23,000㎡の格納庫からなる。
DHLは機材の搬入を近々開始する予定で、7,000万ユーロ以上を投じたオランダのVanderlande社の最新仕分け装置を数ヵ月後に導入。この仕分け装置は機能面と規模で大きな特長を備えており、400mにもおよぶ配送センターに4つの多層仕分け装置を設置する。
このハブ施設はドイツで最大のものとなる見通しで、1時間当たり最大60,000個の貨物の自動仕分け処理が可能。
その他の航空目的地(コペンヘーゲン、ベルガモ)建設の進展に伴い、DHLではライプチヒ/ハレ空港の航空サービスの拡充に取り組み、DHLの貨物機はライプチヒ/ハレ空港からブリュッセル、ケルン/ボン、ワルシャワ、カトヴィッツ、ダンツィヒ、ニュルンベルグ、オストラウ、チェコ共和国のプラハ、イギリスのイースト・ミッドランド間を運航していますが、2006年10月9日にキエフを加え、さらに2006年10月30日にはコペンハーゲンおよびイタリア北部のベルガモまで路線を拡大する。
これにより、月曜日から金曜日までDHLの貨物機12機がドイツの主要空港を利用することになる。
DHLは現在、ターボジェット機のほか、ボーイング757貨物機を中心に利用し、ボーイング757型機は従来機に比べ、騒音レベルが77%低減しているほか、燃費が1トン当たり20%向上し、二酸化炭素の排出量も大幅に減少している。10月末にはDHLの1日当たりの貨物取扱量はヨーロッパにおいて150トンになる見込み。