TNTエクスプレスは11月12日、オランダのアイントホーフェンに新しい国際デポを建設し、ドイツのハノーファー向けエア配送サービスを開始することで、欧州向けサービスを強化すると発表した。
欧州の中核となる配送ネットワークに投資し、運用効率性とサービス品質を向上させる戦略の一環。
TNT エクスプレスは、アイントホーフェンにある既存の賃貸施設が手狭になってきたことで、6350㎡の敷地面積を有する新しいデポの建設に着手した。
新しいデポの完成は、2015年6月を予定し、最先端の仕分け・積み降ろし設備と、配送車と配送トラックが付けられる99の搬出入ドックを備える。新しいデポにより、全体の生産性が向上し、現場で働く250人の従業員の職場環境も改善する。
顧客への直接配送やリエージュ、アーネム、ノーサンプトン、パリおよびチューリッヒ向けに毎日運行する長距離配送サービスが利用できるようになり、欧州北西部で増加する小包と貨物取扱量に対応することができる。新しいデポは特に、ヘルスケアとハイテク業界の顧客に対するサービスの向上となる。
欧州最大のエクスプレス配送市場であるドイツ向けのサービスも拡張する。
ハノーファーからベルギーのリエージュにある同社の主要な国際ハブと、デンマークのビルン、そしてノルウェーのオスロからハノーファーとを結ぶ航空貨物輸送サービスを週5便運航している。これらの便はすべて、ボーイング737-400 貨物専用機を使用している。
ハノーファーは、ハンブルク、ブレーメン、およびマクデブルクを含む、ドイツ北部にアクセスするのに便利なゲートウェイ。リエージュからハノーファー・ランゲンハーゲン空港までを毎日運行する夜間航空便により、緊急貨物を午前9時までに配送することが可能になる。
また、同便は同空港で貨物を再度積み込みデンマークまで引き続き運航される。オスロを出発しハノーファー経由でリエージュに向かう航空貨物便はハノーファーを毎晩出発することから、ドイツ北部で遅い時間に集荷し、翌日に欧州全域に配送することが可能になる。
これらのサービスは特に、スピード重視の輸出入が求められる自動車メーカーや製造業に対するサービスの向上になる。
TNTエクスプレスは長年、ハノーファーで積極的に事業を展開してきた。2012年には、ロードとエア配送の接続を円滑にするために、ハノーファーのオフィスとロード・ハブをハノーファー・ランゲンハーゲン空港敷地内にある大型ビルに移転した。
ドイツのニーダーザクセン州最大の空港であるハノーファー・ランゲンハーゲン空港に自社の貨物専用機を運航することで、TNTエクスプレスの顧客はより柔軟に貨物を配送できるようになる。