プロロジスは4月27日、茨城県古河市で日立物流ファインネクスト専用物流施設「プロロジスパーク古河2」を竣工した。
プロロジスは、約10万5000m2の敷地にBTS型施設の集積パークとして「プロロジスパーク古河」の開発を進めており、「プロロジスパーク古河2」は2棟目の施設となる。
1棟目の「プロロジスパーク古河1」は医薬品卸のスズケングループ専用施設として、2016年11月に竣工。3棟目の「プロロジスパーク古河3」は、国内大手物流企業との賃貸契約を締結済みで7月に着工を控えている。
「プロロジスパーク古河2」プロジェクトは、日立物流ファインネクスト社とプロロジスの共同開発案件。
敷地を効果的に活用する方法を協議した結果、同プロジェクトの開発用地としてプロロジスが所有していた土地の一部を、日立物流ファインネクスト社に譲渡。
その土地に日立物流ファインネクスト社が危険物倉庫8棟を開発し、プロロジスは「プロロジスパーク古河2」を普通倉庫のBTS型施設として開発し、同社に賃貸することとなった。
<施設内、梁下有効高さ6.5m、床荷重2.5tとハイスペック>
<正門から見たプロロジスパーク古河2(日立物流ファインケミカルの首都圏ケミカルセンター)>
日立物流ファインネクスト社は、「プロロジスパーク古河2」(日立物流ファインケミカルの首都圏ケミカルセンター)を事業拡大のための戦略拠点として活用する。
茨城県と都心部とをつなぐ新4号国道から至近の北利根工業団地内に立地する。
圏央道五霞ICと、今年2月に開通した境古河ICからいずれも約6km(約10分)に位置している。
圏央道境古河 IC~つくば中央IC区間の開通により、都心部から放射状に伸びる東名・ 中央・関越・東北・常磐・東関東の6つの自動車道と圏央道がつながり、関東全域のみならず、東北方面や関西方面への広域配送をもカバーする物流ハブとなる。
地上2階建て、延べ床面積約2万2000m2の施設。1階には、施設両面にトラックバースと大庇を設け、荷捌きの効率性が高く、雨天時にも作業がしやすい環境を整えている。
梁下有効高は1、2階とも6.5mを確保し、1Fの床荷重は1m2あたり2.5トンを確保するなど、標準的な仕様に比べハイスペックで汎用性の高い施設設計とした。
<開所式で、右から日立物流の前川執行役専務、プロロジスの山田社長、フクダ・アンド・パートナーズの福田哲也社長>
<日立物流ファインネクストの小林直久社長(中央)と首都圏ケミカルセンター担当の4人>
日立物流の前川英利執行役専務東日本統括本部長は「かねてから計画してきた日立物流ファインケミカルの首都圏ケミカルセンターが2月の危険物倉庫に続いて通常倉庫が完成した。日立物流ではグローバルサプライチェーンにおいて、最も信頼され選ばれるソル―ションプロバイダーとなり、システム物流を中心として付加価値の高いサービスを提供することを基本としている。この施設の完成で、化学品プラットフォームで市場をけん引していく体制が整った」と話した。
日立物流ファインネクストの小林直久社長は「近くにあった2拠点を一つにする上で、この立地はベストでした。従業員数は約60名、当初は46名としていますが、古河市の人口が14万人程度ありますので、従業員募集には目途がついています。今後労働人口が減少することから、いずれ無人フォークリフトの導入など、自動化の研究も進めていくつもりです」と述べた。
プロロジスの山田御酒社長は「この施設の竣工で、プロロジスは国内では84棟目となり、日立物流関係では6棟目となった。この土地は2012年9月に土地を取得し、その翌年日立物流ファインネクストさんからお話を頂き、計画を提案させていただき、今日に至った。プロロジスパーク古河3は夏にも着工予定でBTS型施設になる予定だ」と語った。
■「プロロジスパーク古河 2」概要
名称:プロロジスパーク古河2
所在地:茨城県古河市北利根8-4
敷地面積:2万3789.43m2
延床面積:2万1937.95m2
構造:地上2階建、鉄骨造
設計・監理:フクダ・アンド・パートナーズ
施工:フジタ
着工:2016年6月
竣工:2017年4月