東芝デジタルソリューションズは11月8日、温度管理輸送を必要とする食料品や医薬品などを取り扱う物流企業向けに「輸送品質見える化・分析クラウドサービス」の販売を開始すると発表した。
「輸送品質見える化・分析クラウドサービス」は、冷凍・冷蔵食品、生鮮食料品、酒類、医薬品、フィルムなどの化成品のように日常的に輸送環境状態を把握する必要がある荷物について、温度や湿度、衝撃など輸送環境情報と輸送業務情報の見える化と分析を可能にする。
東芝IoTアーキテクチャーSPINEX(スパインエックス)に基づき開発されたクラウドサービス。
荷物や車両に取り付けたセンサー機器から、輸送環境の温度、湿度、衝撃データをクラウド上に収集し、上限・下限の管理ルールと輸送業務情報との関係を可視化・分析することで、このサービスを利用する物流企業の輸送品質の維持・改善活動を支援する。
トラックに設置したセンサーデバイスで収集した、温度データと運転日報情報を掛け合わせて可視化する「運転日報リンケージレポート」機能により、拠点配送において輸送温度を逸脱する配送先を特定することができる。
ドライバーから回収した運転日報の情報をウェブ入力する機能、トラックに設置した対応センサー機器からデータを収集するスマートフォンアプリケーションにより日常業務の中でデータをクラウド上に収集でき、拠点や輸送会社の壁を超えて、全社品質活動の展開が比較的容易だ。
温度の管理ルール逸脱のほか、配送作業時間の予定実績を比較する拠点別月次分析機能により、予定外の作業が発生しているルートや配送先を特定し、作業内容やルート、予定の見直しに活用できる。