日本郵船と商船三井、川崎汽船は10月16日、3社の持分法適用会社であるOcean Network Express (ONE社)の2019年3月期の業績予想について、第2四半期の売上高を50億3000万円(前回予想比7.5%減)に、通期売上高を110億円(10.2%減)に下方修正したと発表した。
ONE社は日本郵船と商船三井、川崎汽船の定期コンテナ船事業を統合して設立し、4月から定期コンテナ船事業サービスを開始。事業統合によるシナジー効果を現出することで、初年度からの黒字化を目指していた。
しかし、事業統合によるシナジー効果は着実に現出しているものの、4月の営業開始直後に生じたITシステムへのスタッフの習熟度不足や人員不足などを原因とするサービスの混乱で、積高・消席率が低迷。その影響が主力の北米航路やアジア域内航路などで残り、売上が想定を下回って推移。
これにより、運賃収入が減少したことに加え、復航(北米発アジア向け、欧州発アジア向けなど)での積高減の影響でアジアへのコンテナ回送費用が増加したこともあり、第2四半期累計期間の売上高を下方修正した。
また、積高・消席率が回復途上にあることに加え、前回発表予想の前提として織り込んでいた燃料油価格高騰に対応した追加的コスト削減が目標額を下回る見通しとなったことから、通期についても売上高を引き下げた。