国土交通省は2月26日、「2030年度に向けた総合物流施策大綱に関する検討会」の第9回会合を開き、2026~2030年度を期間とする次期総合物流施策大綱に関する提言の最終案を審議。「責任と覚悟を持って、一気呵成(かせい)に施策を推進していくことを強く望む」などの文言を盛り込んだ提言の最終案がおおむね了承され、事務局による最終的な修正や、KPI(評価指標)を含めた内容の政府内調整を経て、年度内にも閣議決定される見込み。
提言の最終案では、昨年5月から続いてきた検討会での議論の結果を反映し、今後取り組むべき施策を「サービスの供給制約に対応するための徹底的な物流効率化」「物流全体の最適化に向けた商慣行の見直しや荷主・消費者の行動変容、産業構造の転換」「持続可能な物流サービスの提供に向けた物流人材の地位・能力の向上と労働環境の改善」「物流に携わる多様な関係者の連携・協力による物流標準化と物流DX・GXの推進」「厳しさを増す国際情勢や自然災害等に対応したサプライチェーンの高度化・強靱化」の5項目に整理した上で、各項目の実現に必要な政策メニューを示している。
「サービスの供給制約に対応するための徹底的な物流効率化」では、自動運転トラックなど革新的車両の導入促進のための環境整備や、陸・海・空の輸送モードを総動員した「新モーダルシフト」の推進などを例示。
<改正物流効率化法などを通じた荷主・物流事業者・消費者の連携・協力の強化のイメージ>

「物流全体の最適化に向けた商慣行の見直しや荷主・消費者の行動変容、産業構造の転換」では、改正物流効率化法を通じた荷主・物流事業者・消費者の連携・協力の強化や、適正な運賃収受に向けた価格転嫁、トラック適正化2法を通じたトラック運送業界全体の構造転換などを進める必要があるとしている。
「持続可能な物流サービスの提供に向けた物流人材の地位・能力の向上と労働環境の改善」では、物流統括管理者・高度物流人材の能力向上に向けた環境整備や、トラック・倉庫分野での特定技能外国人の定着、トラックドライバーの休憩環境改善などを進めるべきとしている。
「まとめ」では、「物流の未来を切り拓(ひら)く飛躍の5年間となるよう、責任と覚悟を持って、一気呵成に施策を推進していくことを強く望む」との文言が盛り込まれ、政府が「集中改革期間」と位置付けている2026~2030年に、これまでにない規模とスピードで施策を大胆に推進していく必要性を訴えている。