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運輸・倉庫の景気動向/4か月ぶりに改善

2018年12月05日/調査・統計

帝国データバンク(TDB)は12月5日、2018年11月調査の「TDB 景気動向調査(全国)」を発表した。

「運輸・倉庫」の景気DIは、前月比1.4ポイント増の50.1と、4か月ぶりに改善。

建設関連の荷動きが堅調に推移したほか、3か月連続で雇用過不足DI(正社員)が過去最高を更新するなど、深刻な人手不足を受けて、年末に集中する配送を分散する動きがプラスに働いた。

運賃の値上げが進み、販売単価DIが過去最高を更新するなか、上昇が続いていた軽油価格の一服もあり、貨物自動車運送を中心に景況感の改善につながった。

また、古紙など中国向けコンテナ輸送量の増加を受けた港湾運送や、インバウンドや行楽シーズン中に天候が安定したことが寄与したことから、国内旅行も改善し、3か月ぶりに50台まで回復した。

運輸業界の景況感に対しては、現在について「運賃への理解が進み、運賃状況は好転している(一般貨物自動車運送)」「主要部門であるコンテナターミナル部門の売上取扱量が順調(港湾運送)」「北海道胆振東部地震の影響が残っている(冷蔵倉庫)」といった声が挙がっている。

一方、先行きに関しては、「米国と中国の関税問題が自動車産業にどう影響を与えてくるか不安(普通倉庫)」「暖冬の影響でガスの充填本数が伸びない(特定貨物自動車運送)」と見ている。

なお、全体では、10業界中7業界が改善、2業界が悪化、1業界が横ばいとなった。首都圏の大規模工事や災害復旧、住宅建築などの建設需要、年末に向けた需要がプラス材料となったほか、「製造」は設備稼働率が上昇し、出荷量が増加した。

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