パナソニックは1月13日、米国のJDA Software Group(JDA)と、工場・物流・流通業へのソリューションを共同開発すると発表した。
JDAのデジタルSCM(サプライチェーンマネジメント)ソリューション「JDA Luminate」をベースに、パナソニックが製造業として培ってきた知見やノウハウを組み合わせ、次世代SaaS、IoT、AI、ML(マシンラーニング)、センシング技術、高度分析を活用した統合的なソリューションを共同で開発し、製造・物流・流通業界へ提供していく。
具体的には、顧客の「生産計画最適化」「需給予測最適化」「リードタイム最適化」「店舗在庫最適化」の4つの顧客価値の実現を目指す方針。
JDA Luminateにパナソニックの技術を組み合わせることで生まれる新たなソリューションとしては、スキャニングとプロジェクションマッピング技術を活用した倉庫でのベルトコンベヤー上の荷物の仕分け業務の効率化や、欠品検知技術を活用した店舗での欠品情報の倉庫・工場側へのリアルタイム伝達、マルチモーダルセンシング技術を活用した工場・倉庫での作業員・フォークリフトなどの動線効率化・最適化などを例に挙げている。
パナソニックの社内カンパニーでBtoBソリューション事業を担当するコネクティッドソリューションズ社の樋口泰行社長は、「同カンパニーでは、ソリューション事業戦略の一環として製造業で蓄積してきた知見とノウハウを、物流と流通など製造業以外の分野にも展開するトータルインテグレーターを目指している。今回、グローバルに強みを発揮する、AI/MLを活用したソフトウェアのLuminateを持つJDAとコラボレーションすることで、顧客の課題を総合的に解決できるようになる」とコメント。
また、JDAのGirish Rishi(ギリッシュ・リッシ)CEOは、「自動化によるサプライチェーンの変革はまだ始まったばかりで、それは最先端技術と企業のサプライチェーンソフトウェアとの相関関係に基づいて構築されるだろう。今回のパートナーシップによって、JDAの日本でのプレゼンスが強化されるほか、今後はコラボレーションで生み出される新技術をJDAが米国とロンドンに持つ施設や東京のパナソニックコネクティッドソリューションズ社本社で展示し、顧客に見てもらえるようになる」と語った。