CBREは4月24日、2020年の日本の投資家による不動産投資戦略についてまとめたレポートと、新型コロナウイルスの投資姿勢に対する影響についての調査結果を発表した。
2020年の日本の投資家による不動産投資戦略についてまとめたレポートは、2019年12月~2020年2月にかけて日本を投資対象とする249の投資家に行ったアンケートの結果をもとにしたもの。
それによると、日本の投資家の投資意欲は旺盛で、「昨年より取得額が増加する」と回答した投資家の割合は44%と、1年前の調査から13ポイント上昇した。
投資家が魅力的に感じるアセットタイプとして回答率が最も高かったのは「オフィス」(38%)だが、前年調査からは12ポイント減少。一方で、回答率が最も増加したのは「物流施設」(34%)で、前年から20ポイントの増加となった。
不動産投資を行う理由については、「安定した収益」(回答率:47%)を求める投資家が前年と同様に最も多かったが、一方でリスク許容度について「前年より相当高まる」または「高まる」と回答した投資家が16%と前年より7ポイント増加した。
魅力的な投資戦略として最も多かったのは「プライムまたはコア」(29%)、次点は「コアプラス/優良なセカンダリー」(26%)。ただし、両領域の割合は前年より減少しており、一方でよりハイリスク・ハイリターンを志向する「バリューアッド」などの投資戦略の割合が増加している。
一方、新型コロナウイルスの投資姿勢に対する影響についての調査は、3月下旬に95の日本の投資家に対して行ったもの。それによると、2020年の投資方針への影響について、新型コロナウイルス流行前に比べて「変わらない」と回答した投資家は6割に上った。
新型コロナウィルスによる影響で最もマイナスの影響が小さいとみられるアセットタイプとしては、投資家の57%が物流施設を、30%が住宅を選択しており、自粛生活の基盤となる両アセットへの注目が集まっている。一方で、マイナスの影響が大きいとみられるアセットタイプはホテルが最多で、回答率は98%だった。
■日本投資家意識調査2020
https://www.cbre.co.jp/ja-jp/research-reports/investment-reports