ANAグループは1月11日、ANA グループ社員提案制度により「日本産直空輸」が誕生したと発表した。
2019 年度に検討を進め、2021年からは複数の大手小売りとも連携し、20回ほどの実証実験を行ってきた。産直空輸の事業性が検証できたことから、新たに本格展開するための会社を設立することになったもの。
「産直空輸」とは、飛行機を利用して農産品や魚介類などを産地から主に首都圏などの大消費地に異次元の速さで運搬することによって、主に一次産品である農産品や魚介類などの採れたての鮮度の価値を消費者に届けるしくみ。
従来の、産地、卸売り、空輸、地上運送、小売り、消費者とつながる流通を、鮮度の価値を最重要視する流れに変革するために、全体を一気通貫でコーディネートすることがこのビジネスの肝。
また、旅客機の貨物空きスペースを活用することにより、既存の流通には乗ってこなかった少量生産の農産物、首都圏ではなかなか出回らない希少品や、地方に眠る逸品なども扱うことができる。
昨今、農業の6次産業化が必要と言われているが、1次産業の持つ真の価値を最終消費者まで届けるには、全体をトータルにコーディネートする事業が必要であり、今回の事業化によって、従来の一次産業を活性化して儲かるビジネスにすることにつながり、地方への人の交流や移住が拡大することも期待される。「日本産直空輸」は今後も ANA グループ(ANA Cargo、ANA 総研、ANA あきんどなど)と連携し、地域創生に貢献するビジネスモデルとして発展・拡大することをめざしていくとしている。
■会社概要
会社名:日本産直空輸
設立:2022年1月11日
資本金:400万円
本社住所:東京都渋谷区神宮前 6丁目 10-9 原宿董友ビル
主な事業内容:「産直空輸」による食品、花き等の生産、輸送、販売に関する仲介業食品、花き等の販促に関するプロモーション