横浜市は5月25日、電気運搬船と蓄電地の利活用を通じた横浜港でのカーボンニュートラルポートの形成に向けて、パワーエックスと連携協定を締結したと発表した。
協定締結によって、今後両者は、「電気運搬船で再生可能エネルギーを海上輸送し、横浜市臨海部に立地する企業等による当該再生可能エネルギーの利活用」「再生可能エネルギーの貯蔵・供給・利用を促進するため、蓄電池及び情報処理技術を利活用したインフラ整備」「新しい産業の創出や災害時の電力確保などの地域のレジリエンス向上に関する取組」について連携して検討を進める。
＜パワーエックスが開発中の電気運搬船のイメージ＞
電気運搬船は、船に搭載した蓄電池に蓄電し、電気を海上輸送するという世界初の送電手段として、パワーエックスが開発を進めている。
日本では、2050年のカーボンニュートラル達成を目指して洋上風力を中心に再生可能エネルギーの導入を促進しているが、再生可能エネルギーは導入ポテンシャルが大きい供給元と電力の需要地の距離が離れている場合が多いため、電気運搬船はこれらの課題の解決手段として可能性が期待されている。
横浜港は、埠頭の物流機能や京浜臨海部・根岸地区等の生産機能、都心臨海部の観光文化機能などを有しており、電力の大消費地となっていることから、これらの電力需要の一部を電気運搬船が運んできた再生可能エネルギーで賄うことで、横浜港のカーボンニュートラルポート形成と臨海部の脱炭素への取組を進める狙い。
