日通NECロジスティクスは4月24日、宇宙開発事業を手がけるDigitalBlast(デジタルブラスト)、宇宙やDX領域でのコンサルティング事業を手がけるDigitalBlast Consultingの2社と連携し、人工衛星等の物品を宇宙までスムーズに輸送するためのワンストップサービス構築に向けて、共同でサービス開発に取り組むと発表した。
宇宙実験用装置の開発等に取り組むDigitalBlastと、宇宙ビジネスコンサルティングの知見を有するDigitalBlast Consulting、NECグループの宇宙ビジネスに寄り添い、人工衛星や半導体・電子部品等の精密機器といった特殊輸送に関する実績とノウハウを重ねてきた日通NECロジスティクスが連携することで、増大する宇宙輸送へのニーズに応えるためのサービス開発を推進する。
3社は、輸送計画やコストを織り込んだ事業計画の立案支援、宇宙へ輸送する物品の仕様・サイズ・重量管理等、品質マネジメントの支援、製造拠点から打ち上げ射場や宇宙までの輸送コスト見積支援、米国などの打ち上げ場所への輸出規制に関するコンサルティング、人工衛星・精密機器輸送の実績を生かした輸送の実施など、宇宙輸送にかかわる一切を支援するワンストップサービスを構築し、宇宙ベンチャーや宇宙ビジネスに取り組む非宇宙領域の事業者への提供を目指す。
近年、宇宙ビジネスは世界的な成長産業として注目されており、特に人工衛星による地球観測や通信、位置情報の提供といったサービスのインフラ化や、2030年に退役が予定されている国際宇宙ステーション(ISS)に代わる民間の商業宇宙ステーション構想、各国政府・民間企業による月面開発など、宇宙ビジネスはあらゆる産業分野にとって身近なものとなりつつある。
一方で、宇宙空間に人工衛星をはじめとした機器や物品を輸送するためには、事業計画立案の時点から、宇宙に輸送する物品の設計やコスト・スケジュール管理、また輸出規制等への対応を考慮する必要があり、地上での輸送とは異なる観点のノウハウが必要であることから、こうした知見の不足や、複雑・煩雑な業務への対応が宇宙ビジネスへの参入や拡大の壁となっている。
今後、3社が連携することで、より多くのクライアント企業が宇宙環境を利用したビジネスを実現できるよう、輸送・コンサルティングのワンストップサービスを提供し、宇宙ビジネスがより身近なものとなるよう努めていくとしている。
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