西武百貨店、ＮＴＴデータ／業務提携

（株）西武百貨店と（株）ＮＴＴデータは、両社が保有する経営資源を相互に活用し、両社事業の強化拡大を図ることを目的とした全面的な業務協力関係を構築することで合意し、業務提携および資本提携の契約を締結した。
１．目的
西武百貨店は、流通業界の業態を越えた競合激化、消費をはじめとするマーケットの急速な変化の中、「サービスマニアカンパニー（顧客サービス創造企業）」として２１世紀に存在価値を示す成長企業を目標にしている。
とりわけ百貨店事業を「顧客の喜びを実現する」業務に集中し、様々な顧客の利便性と満足を高めるために、商品・サービスや仕組みづくりをすすめながら、新しい事業創造を目指している。
ＮＴＴデータは、ITを活用して新しい事業を創造する時代へと移り変わりつつある中で、産業構造の変化やインターネットの普及による価値観の変化の流れを見極め、顧客のIT分野でのパートナーとして、顧客と共に歩み、共同で新規ビジネスの立ち上げや業務革新を推進するITパートナー事業を展開している。
両社は、西武百貨店グループが保有する小売拠点、顧客資産、店舗運営ノウハウ、外商事業、消費者市場における企画開発等の機能と、ＮＴＴデータの保有する情報システムの戦略立案、企画・開発、保守・運用等のノウハウ、ITを利用した新事業の企画・開発力を有機的に結合する。
西武百貨店が作り上げてきた様々な情報システムの共通基盤化も含め、新たな時代の顧客の喜びの実現、顧客の課題解決に向け、ITを基盤とした新事業創造および西武百貨店グループの業務改革を共同で推進することを目的とした業務協力関係を構築することに合意した。
２．内容
（１） e-外商ビジネスモデル構築
ITを駆使して外商事業の共通基盤を構築する。様々なネットワークをより強固に、よりスピーディーに実行できるビジネスモデルづくりを推進し、法人顧客へのトータルのサービスを可能とすると同時に、そのネットワークを活用して、B to B to C（E）までを視野に入れた、MD(マーチャンダイジング)とITを融合した新しいサービス事業を創造する。
（２） e-Retail事業の推進
西武百貨店の顧客にインターネットを利用した利便性の高い双方向のサービスを提供する。西武百貨店の顧客マーケティング力とＮＴＴデータの先進ITノウハウを活かし、リアルとバーチャルの融合による新しいビジネスモデルを目指す。店頭では制約のある営業時間や、扱い商品の枠を越え、成熟社会の顧客ニーズを満足させる商品やサービスの開発を推進する。
（３） 新規情報システムの企画・開発
ITを活用し、顧客の利便性と満足を高める新事業創造および西武百貨店の業務改革に必要となる情報システムの企画・開発にＮＴＴデータが協力する。
３．資本提携の内容
両社の業務協力関係強化の一環としてＮＴＴデータは西武百貨店の株式の1.26％を取得することになった。