NEC／高度な業務運用サービスで大手企業のEビジネス本格参入を加速化

NEC(NECソリューションズ)は、インターネットサービス「BIGLOBE」の事業戦略における今後の注力領域のひとつであるEソーシングサービス事業の具体的展開の一環として、大手企業のEビジネス業務をiDC(インターネットデータセンター)上で効率よくアウトソーシングするサービス体系を「ユア・インターネットサービス」の名称で確立し、本日から販売活動を開始する。
新サービス体系は、iDCをベースにEビジネス実現に必要な設備、機能、運用、セキュリティなどの強化を図るとともに、サービス基盤として各種機能を階層化・コンポーネント化することによりサービスの体系化を実現したものであり、大手企業のニーズに幅広く対応した高度な業務運用サービスを提供する。
「BIGLOBE」では、昨年7月より販売開始した中小規模企業・SOHO向けの「マイ・インターネットサービス」とともに、あらゆる企業・団体のニーズに応えたEソーシングサービスを提供する。
また、NECが従来から提供しているインターネットソリューション体系「iBestSolutions」との密な連携を通じ業種・業務SIも含めたサービスを提供することにより、ASPを活用したEビジネスのトライアル、本格サイトの構築SI、さらにiDCでの安定運用まで、トータルソリューションの提供が可能となる。
「ユア・インターネットサービス」の主な特長は以下の通り。
大手企業のニーズが強いEビジネス業務をソリューションサービスとして提供
大手企業のニーズが強い、企業間EC、CRMあるいは、大規模なメールシステムの安定運用といったEビジネス業務領域に対し、下記ソリューションサービスを提供する。これにより、Eビジネスの短期導入、高度な運営が可能となる。今後、業種・業務ごとに順次サービスメニューを充実させる。
(1) エンタープライズメールサービス
多数の従業員・顧客を抱える大手企業に対し、高い安全性・拡張性・利便性を備えた大規模メールシステムの安定運用を代行するサービス。
(2) セキュリティサービス
ウイルスや不正アクセス、データ改竄等から貴重な情報資産を保護し、大手企業に不可欠な機密性や社会的な信頼を確保するためのサービス。
(3) eSCMサービス
合理的な受発注業務を必要とする大手企業に対し、柔軟なフォーマット変換・高可用なデータ集配信による企業間のデータ統合を実現させるサービス。
(4) eCRMサービス
既存顧客の優良顧客への誘導が不可欠な大手企業にとって、本格的な実践が難しいCRM戦略を簡単かつ短期間で実現させるサービス。
(5) 電子調達サービス
企業における調達業務に対し、電子化による大幅なコスト削減と作業の効率化を可能にするサービス。
ソリューションサービスを支えるサービス基盤の整備・強化
階層化／コンポーネント化されたサービス基盤によって、大手企業がもつさまざまなニーズを集約し、具体的なサービスとして提供することができる。
(1) 各種機能をコンポーネント提供
Web／AP／DBなど各種サーバ機能とEC、eCRMなどアプリケーション機能をコンポーネントとして提供することにより、ユーザニーズに応じた組み合わせで柔軟性の高いシステムを早期に導入できる。
(2) 豊富な機能拡張オプション
ストレージ拡張、帯域制御、負荷分散、セキュリティの高レベル化などビジネスオンデマンドでスムーズなシステム拡張が可能。
(3) 充実した監視／運用オプション
サーバ監視、リソース監視などの基本監視から業務運用、障害対応、コールセンター代行までシステムの安定稼動を実現。
(4) ブロードバンド＆モバイル対応
iDCはBIGLOBEのバックボーンと直結することにより、インターネットとの高速・広帯域接続を実現。今後、ブロードバンド対応を更に推進するともにモバイル連携を強化していく。
SI事業との融合によるトータルソリューションの提供
新サービス体系は、iDC上で稼動する汎用システムと個別システムの豊富な構築・運営実績をもとに、そのノウハウを凝縮したものである。業務運用、セキュリティ管理など、Eビジネス運営に必要な機能及び運用を標準コンポーネント化していくことで、より業種・業務に特化したサービスを提供する。本サービスをインターネットビジネスを実践してきた「iBestSolutions」を構成する各業種・業務ソリューションのサービスコンポーネントとすることで、SIを含めたEソーシング領域のスムーズな提供が可能となる。
NECでは今後1年間で約1000ユーザの販売を見込み、さらにSI事業とEソーシングサービス事業の融合を進めることにより、インターネットソリューション事業の拡大を目指していく。
近年、ブロードバンド＆モバイルの進展により、インターネットの活用形態が多岐にわたっています。特に、ネットワークの高速化により、自社にアセットを持たないアウトソーシング型のシステム形態がますます増える傾向にある。
また、Eビジネスは、ベンチャー企業や一部の先進的な企業が取り組む段階から、従来の販売手法で大きな実績を有する大手企業が本格的に参入する段階に移行しつつある。その具体化の手段として、情報システムの構築や運用維持のための負荷から解放され、本業に集中することを可能とするiDCの利用が注目されている。このような環境の中で、大手企業においては、ハウジング・ホスティングにとどまらず、Eビジネスを実現する業務システムをiDCを活用して短期間に構築し、かつ高度に運営したいという気運が高まっている。
NECでは、このようなニーズに対応して、「ユア・インターネットサービス」を確立する。