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豊田自動織機/IT戦略を実現する情報技術研究所(仮称)を建設

2001年10月08日/未分類

(株)豊田自動織機は、IT化をより一層加速させ経営のスピードアップ、生産性の向上を図り、グローバルな競争力の強化を目指す。
グループ企業およびサプライヤーを含めて、業務プロセスを革新し、経営情報の一元化・リアルタイム化を図り、ものづくりにおいては受注・開発・製造・物流にいたるまでのデジタル化に取り組んでいく。
具体的には、 ネットワークインフラの強化 、管理間接部門へのERPパッケージの導入 、三次元デジタルデータによるものづくりの推進 の3本柱でITの再構築を進めていく。
さらに、ネットワーク時代における新たな事業領域の創出や製品の付加価値向上を図るため、新たに情報技術研究所(仮称)を建設し、研究開発の情報化や製品へのITの高度な活用を推進する。
また、同研究所内にはデータセンターを設置し、グローバルに増大するデータを一元的に管理統合する。
【IT化の取り組みについて】
ネットワークインフラの強化
ネットワークインフラについてはこれまでに、パソコンを間接部門は1人1台、直接部門は班長以上に配布し、ソフトウェアはウィンドウズ2000などに統一。
メール、アプリケーションなどのサーバ類についても統合し、データ処理性能、セキュリティ性能の向上を図っている。
ネットワーク回線は工場内、工場間の容量を増大し、合わせて本年4月に統合したL&F(ロジスティクス&フォークリフト)販売部門についてもネットワークに組み入れた。これらにより国内のネットワークインフラの強化はほぼ完了した。
また、企業情報ポータルを整備し、従業員には事業、職務に応じて最適な情報を提供し、サプライヤーにも関連する情報を提供するしくみを構築。
ERPパッケージの導入
ERPパッケージの導入は管理間接部門の生産性の向上と経営データの一元化によるマネジメントのスピードアップをねらいにしており、経理、調達、人事および生産管理などに順次導入を進めていく。
L&F部門では、製販統合時にトヨタ自動車からの経理システムの一部をERPパッケージに置き換え、稼動を開始し、今後、生産管理、販売へと順次展開を計画していく。
コンプレッサー部門については生産管理の機能からERPパッケージの導入を進めていく。
三次元デジタルデータによるものづくりの推進
三次元デジタルデータによるものづくりは、開発から製造、サプライヤーにいたるまでの各プロセスをデジタル化してコンカレントに進め、開発期間の半減をねらう。また、三次元デジタルデータを徹底活用し、シミュレーションの充実による試作レス、図面品質の向上による設計変更の減少により開発コストの半減を図る。
現在、3DCAD・CAE・CAM・PDMなどのツールの導入、教育を進め、一方、業務プロセスを見直し、手順を標準化して業務の生産性の向上も図っていく。
グローバル展開
グローバルにも情報システムの再構築を進めており、情報一元化、リアルタイム化をねらいとして北米・欧州での展開を開始する。
北米は当面TMHU内に、欧州はTIESA内に情報部門を設置し、ITインフラの構築からスタートします。また、ERPパッケージの導入による経営情報の一元管理や3DCAD-PDM導入によるコラボレーションの環境の構築を進めます。2002年秋よりTIEM、TIESA、MACIにおいて、ERPパッケージおよび3DCADの導入を予定している。
将来的にはBT社ともネットワークを一元化し、グループ企業およびサプライヤー全体においてグローバルネットワークの構築を目指す。
【情報技術研究所(仮称)の建設】
施設の概要
(1) 所 在 地 愛知県刈谷市城町1丁目26
(2) 敷地面積 5 220㎡
(3) 建築概要 地下1階、地上3階建
(4) 総 工 費 25億円
(5) 建設時期 2002年4月完成予定
主な研究内容
デジタルファクトリー
製品開発の期間短縮によるコストの削減、競争力の強化のため、設計のデジタル化によって試作レスに取り組んでいく。さらにこの延長線として、製品設計と生産ライン設計をコンカレントに進め、生産ラインをコンピュータの中でシミュレートすることで、期間短縮と精度向上により投資削減が期待できます。このための生産ラインシミュレーションに必要なデジタル技術を研究する。
コラボレーション
ネットワーク上にデータベースを設置することによって、データの共有が容易になるため、ネットワーク利用者同士での連携による共同作業がスムーズに行える。膨大な図面情報や映像、音声のデジタルデータをサプライチェーンのネットワーク上に共有し、ネットワークコラボレーションの環境を構築する。
また一方で、グループ企業およびサプライヤーとの情報交換・情報共有において、情報の漏洩を防ぐ手段としてのデータ暗号化の技術も研究する。
ナレッジ・マネジメント
人、組織の持つ知識・情報を「形式知」だけではなく、経験則や仕事のノウハウなど「暗黙知」までを、デジタル化し蓄積する。蓄積されたナレッジを共有活用させることにより、個人の能力の育成や、組織全体の生産性の向上、意思決定スピードの向上を実現します。個人の知識を組織の知識として活かすしくみと、知識の共有・活用により新たな知識を創造できるプロセス、そのプロセスを継続できる文化・環境・システムを構築する。
当面、情報の蓄積のしくみと企業情報ポータルシステムによる個人への情報提供のしくみを研究する。
e-ラーニング
グループ企業およびサプライヤーを含めた人材育成の手段として、e-ラーニングの活用が不可欠となります。e-ラーニングを成功させるには高速な通信回線によって実現される次世代のコンピュータネットワークと、その上で提供される大容量のデータの活用が必要。そのためにブロードバンド通信技術の活用と、コンテンツについて研究する。

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