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大林組/仮設立体自動倉庫で仕上・設備材の搬送作業高効率化を実現

2001年12月19日/未分類

(株)大林組は、国土交通省近畿地方建設局発注の大阪第5合同・法務総合庁舎(I工区)新築工事で、建築仕上・設備資材の自動化搬送システムを昨年8月から今年の3月までの約8ヶ月間にわたって適用した結果、揚重効率が従来の約1.5倍に向上し、揚重作業が45%、調整作業は80%省力化したことを確認した。
建築工事では、使用する大量の資材と設備機器をいかに効率良く作業場所へ搬送するかが工程管理のうえで重要。
工事の規模が大きく、建物が高層化するにつれ、搬入される資材の種類や数量が増え、工事が仕上げの段階になると、使用する資材、設備機器の量がピークとなる。
仮設エレベータなどの揚重機は搬送上の隘路となり、その運用管理が工程に大きく影響し、超高層建物の施工においては、工程への影響が大きく、効率化が求められている。
今回導入した建築仕上・設備資材の自動化搬送システムは、まず、揚重機の利用を「web揚重管理システム」を用いてインターネット上で予約し、管理者が自動調整機能を使うなどして搬送計画を作成する。
計画に基づき、仕上げ用の資材(ボード、軽鉄等)や設備機器をストックヤードとなる立体ラック棚から自動フォークリフトが揚重機(仮設エレベータ)前まで搬送。
次いで、自動移載装置が揚重機に資材を載せ、揚重機に自動的に乗り込む。揚重機が作業階まで搬送した後、自動移載装置が資材を降ろす。あたかも仮設の立体自動倉庫を工事現場の敷地内に設けたように、効率的な搬送計画と効率的な仕上・設備材の物流を実現した。
導入の効果を測定し確認したところ、自動化搬送システムの利用により、揚重機の空き時間や待ち時間が減り、計画的に効率良く建築資材や設備機器を搬送することができる。
自動化設備によって内装資材の約80%を搬送した結果、資材の搬送効率は、通常の約1.5倍に向上し、揚重にかかる作業は、約45%省力化を実現。
また、web揚重管理システムに関して、最大で1日あたり約50件のアクセスがあり、全アクセス数の93%が協力業者の会社など現場外からのもので、約40%が休日や深夜・早朝などの時間外のものとなった。
また、web揚重管理システム利用者の半数がパソコンやインターネット利用の初心者だったが、約1~2分程度の操作で揚重機の予約ができ、他社の予約状況を容易に確認できるなどアンケート調査からも良い評価を得ている。
協力業者の会社から揚重機の予約が出来たことで予約データの入力作業などが軽減でき、揚重管理者の業務の80%を省力化した。web揚重管理システムについては、躯体工事の鉄骨や型枠・鉄筋といった資材を扱うクレーン等の揚重機の予約や、資材を現場に運び込むトラックなどの搬出入管理にも利用できるように改造を加え、現在、施工中の和泉市総合センターほか3つの工事現場に適用している。

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