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住友商事、佐川急便/中国・上海及び華東地区で中国初の宅配便事業進出

2002年04月30日/未分類

住友商事(株)と佐川急便(株)は、中国・上海の客運業・貨物運送業大手である上海大衆交通(集団)有限公司と合弁で中国初の宅配便事業会社を設立することで合意した。
5月23日に上海で調印式を行う。3社は本年7月に合弁会社を設立し、8月から先ず上海市内及び華東地区(江蘇省・浙江省・安徽省)で営業を開始する。
新会社は、日本市場で培われた高度な宅配便事業ノウハウを経済発展著しい中国市場に導入し、先駆者として小売店舗急増に伴い拡大傾向にある小口貨物配送需要(B to B)を取り込むことで、3年後(2005年)に7,000万人民元(約11億円)の売上高を見込んでいる。また、将来的には個人向け宅配(B to C)市場も視野に入れ、全国的に事業展開を図る。
住友商事と佐川急便は、本件を契機に連携を一層強化し、戦略的パートナーとして国内外で物流事業を積極的に展開する。
新会社の概要は以下の通り。
(1) 社名:上海大衆佐川急便物流有限公司
(2) 設立:2002年7月(予定)
(3) 本社:上海市
(4) 役員:上海大衆交通から董事長(会長)、副総経理(副社長)を含む董事3名、
佐川急便から総経理(社長)を含む董事2名、
住友商事から副総経理(副社長)を含む董事2名の計7名。
(5) 資本金:3,500万人民元(約5億6,000万円)
(6) 株主:上海大衆交通(51.0%)、住友商事(20.0%)、
上海住友商事(4.5%)、佐川急便(24.5%)
(7) 事業:国内小口混載貨物の配送
(8) 従業員:230人(2005年)
(9) 保有車両:160台 (2005年)
中国では海外消費財メーカーや小売チェーンの進出等もあり卸売・小売店舗数が急増しており、これに伴い小口貨物の配送需要も急拡大している。
華東地区での日系進出企業は約7,000社、上海では上海市近郊のメーカー工場から(1)市内百貨店・スーパーへの配送、(2)郊外工場間輸送、(3)華東地区各地への地方配送(中・長距離輸送)等の小口配送需要が急拡大しているが、欧米や日本のような高度にシステム化された小口配送(=宅配便)サービスを提供できる物流業者が存在しないため、非効率配送がメーカー・店舗の双方にとって収益抑制要因となっているのが現状。
こうした現況から、宅配便サービスの事業化を目指す上海大衆交通と、同分野で中国国内物流進出を検討していた住友商事、佐川急便の狙いが合致し、3社共同で事業化調査を重ねた結果、日系企業のみならず中国地場企業においても旺盛なニーズを確認できたことから、宅配便ビジネスの事業性(市場性)を高く評価して今回の合弁会社設立に至ったもの。
上海大衆交通の概要
上海大衆交通は、客運業(タクシー、公共バス、観光バス)及び貨物運送業を中心とし、ホテル、旅行、銀行、保険など約40社の傘下企業からなる企業グループ(上海証券市場上場)。2000年に中央政府交通部が選んだ全国貨物輸送試験企業18社の1社であり、また、2001年に国家経済貿易委員会が指定した現代物流業務重点企業34社の1社。
会社概要は以下の通り。
(1) 社名:上海大衆交通(集団)有限公司
(2) 設立:1988年
(3) 本社:上海市
(4) 主な役員:董事長(周 秀華)、総経理(楊 国平)、副総経理(趙 緯綸)
(5) 資本金:5億9,900万人民元(約96億円)
(6) 売上高:16億6,000万元(約266億円)
(7) 税後益:2億1,000万元(約34億円) 
(8) 従業員:2.1万人
(9) 保有車両:タクシー7,000台、バス・トラック12,000台

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