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オリンパス光学工業/光学機器分野でSCM稼動

2002年06月13日/未分類

オリンパス光学工業(株)は、生物顕微鏡や工業用顕微鏡、半導体・液晶検査装置などを製造する光学機器分野でSCMシステムを稼動した。
これにより国内拠点・海外現地法人と製造工場との間で需要予測から資材発注や生産調整までの業務サイクルを週単位で回すことができ、サプライチェーン全体での在庫の削減と市場ニーズへの迅速な対応が可能となる。
光学機器分野では、約3000種類の製品を生産する多品種少量生産型の事業展開を行っており、製品のライフサイクルもコンシューマ向け製品などと比べて長くなっている。
このような事業特性から、同社では社内の他分野に先駆けて棚卸し資産の適正化ならびに顧客へのより円滑な商品供給を実現するために、精密機器業界内でもいち早くSCMの積極的な導入を進めてきた。
今回導入した光学機器SCM(MAPS)では、2001年4月に稼動したグループ全体の情報交換システム「グローバル・ポストオフィス(GPO)」とSCMに関わるデータを共有化する「グローバル・サプライチェーンデータベース(G-SCDB)」の二つのシステムを情報基盤として、グループの国内拠点・海外現地法人を含めた製品の生産・販売・在庫計画の作成を行い、連結ベースでの在庫の最小化と納期回答、納入リードタイムの短縮等、顧客サービスの充実を実現していく。
これまでの生産・販売・在庫の計画管理(PSI管理)では、在庫を有する各拠点(在庫拠点)がそれぞれのシステムを使い、1ヶ月サイクルで処理してきたが、新システムでは全拠点の計画を一つのシステムに統合し、同時に週単位で最新の実績と販売計画に基づいたPSI計画を作成し、工場の生産に反映していくことが可能となり、販売から製造までを一気通貫で結ぶ計画システムを構築した。
具体的な効果は下記の内容を期待している。
新旧製品の切り替え時期などを除き、定常的な動きをしている製品については、販売拠点での販売計画のみを管理して行けば海外現地法人の購入計画、工場への生産計画はシステムで自動的に処理されることになり、工数削減と、伝達ミスの低減を図る。
海外現地法人の購入計画、工場への生産計画は週毎に、販売計画と実績の差、新たな販売計画の見直しが反映され、調整が行われる。月次計画見直しに応じてマニュアルで生産計画に反映する必要があった従来のシステムに比べ、自動的に情報が現地販売法人から製造まで伝達されることでタイムラグなく市場ニーズにあった生産を実現する。
SCM導入前の2000年度実績に比べ、連結ベースで在庫を50%削減し、市場ニーズへの対応は30%改善される目処がたっている。今後は、SCMの対象を工場のサプライヤーから販売ディーラーにまで拡大することにより、さらに効率の良いSCMを目指す。

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