大昭和運輸に連鎖／大阪商運社ほか５社自己破産申請

（株）帝国データバンク調べによると、（株）大阪商運社及び関連会社５社は、６月25日に事業を停止し、事後処理を山川富太郎弁護士（大阪市北区西天満６-３-16、電話06-6361-0575）ほかに一任した。現在、自己破産申請の準備中。
大阪商運社は、1951年（昭和26年）８月創業、52年（昭和27年）８月法人に改組。50年以上の業歴を誇る老舗の港湾運送業者で、北海道（札幌、苫小牧、小樽）や沖縄ルートの用船による海上運輸で実績を重ねる一方、大手穀物商社との濃縮オレンジ果汁や自然水の取扱いを拡大。現在では、米国社製の濃縮オレンジジュースなど果汁の販売を主体に、北海道・沖縄向け鋼材・食品・雑貨などの海上貨物運送取扱い業、保険代理店業務などを手掛け、2001年３月期の年売上高は約133億5300万円を計上していた。
しかし、過去の不動産投資の失敗から多額の資金が固定化し、焦付きの散発もあって、利益面は低調を余儀なくされていた。こうしたなか、主要取引先である大昭和運輸（株）（静岡県富士市）との間で簿外の不透明な取引関係が発覚。この影響で同社が６月21日自己破産を申請する事態となり多額の回収遅延が発生、資金繰りの急速な悪化から事業継続を断念した。
負債は、（株）大阪商運社が約79億円、摂津商事（株）（資本金5000万円、同所、前田一八社長、果汁・ミネラルウォーター卸）が約55億円、オーエスケー海運（株）（資本金8800万円、同所、前田英一郎社長、海運業・飲料卸）が約18億1000万円、オーエスケー陸運（株）（資本金2000万円、同所、登記面＝滋賀県甲賀郡甲西町大字針字雁地339‐１、前田英一郎社長、貨物運送業）が約４億8000万円、大興運輸（株）（資本金1500万円、北海道小樽市港町6‐１、前田英一郎社長、貨物運送業）が約１億5000万円、志布志飲料（株）（資本金1000万円、同所、登記面＝鹿児島県曽於郡志布志町安楽4229‐１、前田一八社長、ミネラルウォーター製造）が約８億8000万円で、６社合計で約167億2000万円。