丸紅(株)は、知能ロボットの本格的普及への道を開く新技術「ロボナビゲーター」を開発し、販売を開始する。
ロボナビゲーター(通称:ロボナビ)は、産業用ロボットに、人間のように瞬時に対象ワークの位置・姿勢を3次元で認識して、軌道修正する機能を提供する、3次元画像認識ロボット制御システム。
産業用ロボットの多くは「対象ワークがそこにあるはず」で盲目的に動作するため、対象ワークの位置や姿勢の保持、あるいはロボット側でのワークの受け方に工夫が必要で、視覚センサを持つロボットは、応用範囲を広げ、周辺機器を簡単・廉価にできるメリットがある。
しかし、現在実用化されている2次元視覚センサは、距離検出ができないため、形状認識能力が限られており、3次元視覚センサでは、速度、精度、安定性に課題が残っていた。
また、オプションとしてロボットメーカーが提供する場合が多いため、特定メーカー専用のシステムになってしまう傾向があった。
「ロボナビゲーター」は、カメラ1台でワークの立体姿勢を3次元認識し、ロボットを高速に制御する新しい視覚認識システムで、丸紅が、独占使用権を所有するカナダ・ブレインテック社の3次元認識ソフトを使用し、トークエンジニアリング(株)に委託して、アプリケーションソフトの開発、照明・制御等の周辺技術の組み込み、アフターメンテナンスまでを含む商品化を行なっている。
「ロボナビゲーター」の特長
対象ワークの位置・姿勢を立体空間(3次元空間)で認識して、アプローチの修正軌道を算出してロボットを制御する。ステレオ方式(カメラ2台)ではなく、カメラ1台(シングルカメラ)で立体認識する。
処理速度は0.2~0.8秒と高速(ワークの形状や計測ポイント数により速度が決まる)。
位置決め精度(ロボットの作業位置に対する誤差)は標準仕様(VGA 640×480ピクセル)で±0.5mm。今後、高解像度400万画素仕様を開発し、精度を高める予定。
繰返し精度を確保する自動キャリブレーション機能(Auto-CAL 3D)。
ロボットメーカー、機種の制限がない汎用品。
新設のみならず既設ロボットへの後付けが可能。
標準OS(eVF)はネットワーク対応しており、プログラムの管理や転送が容易。
価格:1台9百万円より
顧客ターゲット: 主に自動車業界(荷受け、組立てなど人手に頼っている作業の省人化)
販売目標: 3年後に年間200台
ブレインテック社概要
本社所在地:カナダ・ブリティッシュコロンビア州
代表者: Own Jones
上場: OTC BB上場
会社設立: 1994年3月
資本金: USD10 234 640
業務内容: 産業用ロボット制御ソフト開発
トークエンジニアリング社概要
本社所在地: 岐阜県各務原市須衛町4-179-1
代表者: 佐々木正和
上場: 非上場
会社設立:1992年1月
資本金:50 500千円
業務内容:各種画像処理装置製造、開発業
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丸紅/3次元視覚認識産業ロボット制御システム「ロボナビゲーター」販売開始
2002年07月04日/未分類
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