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川崎汽船/圧縮天然ガス輸送研究に戦略的提携

2002年07月25日/未分類

川崎汽船(株)は、EnerSea Transport LLC(本社:米国テキサス州ヒューストン)と、圧縮天然ガス(CNG)輸送研究における戦略的提携に合意した。今後、EnerSea社の開発したCNG海上輸送システム「VOTRANS」の商業化への共同研究・開発を進めていく。
現在、天然ガスの海上輸送は、液化天然ガス(LNG)に加工して輸送する方法が一般的で、積地側ではガスをマイナス160℃まで冷却する「液化」と、揚地側で気体に戻す「再気化」が必要となり、大規模プラントなどの建設に多額の費用を要している。
一方、CNGの場合には、天然ガスを気体のまま輸送するため、陸上設備への投資が削減可能で、船積み・荷揚げは海上のブイ係留・荷役装置を用いて行う方式を想定しており、港湾設備の建設も不要。
CNGは、天然ガスのユーザーにとって大幅なコストの削減や、中小規模のガス田開発、液化・再気化施設を持たない国・地域への事業展開につながるだけでなく、設備面での環境への負担も低く抑えることができ、特に近距離・中距離の天然ガス輸送分野において、今後の需要の拡大が期待されている。
今回の共同研究には、現代重工業(韓国)が参画、船の安全性を確認する船級協会として、アメリカン・ビューロー・オブ・シッピング(米国、ABS:American Bureau of Shipping)をパートナーに迎えている。
ガス輸送船の建造にも豊富な実績を誇る現代重工業の技術と、ABSの豊富な経験、川崎汽船の長年培った安全・効率輸送のノウハウが加わることで、CNGの海上輸送は本格的な商業化実現に向けてさらに大きく前進する。
同社は、今年4月にスタートした新経営計画「KV-Plan」における事業戦略の一つとして、「輸送技術革新の追及、安全輸送の徹底と環境保全への取り組み強化」を掲げており、世界初となるCNGの商業海上輸送は、まさにこれに相応しい事業で、次世代の天然ガス輸送の変革を進めていく。

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