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堀場製作所/走りながら生の排ガス計測

2002年07月25日/未分類

(株)堀場製作所は、実際の路上を走行中の自動車から排出されるガスを測定する、世界で初めての車載型排ガス計測システムを開発した。
このシステムにより、排ガス重量、燃費、位置情報など実走行での排ガス状況を把握できるとともに、決まった走行パターン(モード測定)ではなく、未知の領域であった実路走行でのガス排出状況が明らかになり(実路測定)、環境・エネルギー対策に有効なデータ収集が可能になる。
従来、車両の排ガス計測は実路走行をシミュレーションした実験施設の中で行われていた。近年、地球環境問題の観点から、車両から排出されるガスが環境に与える影響に対してますます関心が高まっており、従来の実験施設での測定では分からなかった、実際に走行している車両から排出されるガスの様々な状態を把握しようとする動きがあった。
特に渋滞のような交通状況や天候などの車両走行条件の変化が排ガスに与える影響を解明する要望が高まっている。
同社では、世界のトップシェアを誇る排ガス計測技術をもとに、省電力・省スペース・耐振動性に優れた排ガス計測装置を車両に搭載し、走行中の実データが得られる今回の車載計測システムの開発に成功した。
<本システムの特徴>
システムは路上走行中の車両から排出されるCO、CO2、HC、NOx、A/Fを連続測定、排ガス流量計の測定値から走行距離あたりの排ガス重量と燃費を算出する。さらにGPSからの位置情報や各種センサーによる走行環境も含めた車両走行状況を総合的に計測することができる。
特に従来まで本格的な実験施設でなければ計測が難しかった排ガス重量が、車両上でリアルタイムに分かるのが大きな特徴。
<本システムが活躍する領域>
車両に計測装置を搭載し、実走行での排ガス計測を実現したことで、用途は従来の専門的な計測から、身近で実用的な領域まで広がる。例えば、排ガスの実態走行調査、自動車および触媒の研究開発、排ガス経年変化調査など幅広い。
<用途例>
・交通状況、環境要因(天候、温度など)による排ガス排出調査
・渋滞箇所、交差点周辺など局地汚染の解析
・自動車および触媒の研究開発
・使用過程車からの排ガス経年変化調査 他
<対応車種>
・ガソリン、ディーゼル車
・ハイブリッド車、LPG・天然ガス(CNG)など代替燃料車
・大型トラック、クレーン車やブルドーザーなど建設重機にも対応
(システムは約1m四方のスペースがあれば塔載可能)
<システムの構成>
1)加熱型NDIR分析装置(CO、CO2、HCを計測)
2)直挿型NOx-A/F分析計(NOx、A/Fを計測)
3)流量計測ユニット (排ガス流量を計測)
4)GPS受信器(緯度、経度、高度)
5)環境モニタ用センサ(温度、大気圧、湿度)
6)データロガー-ノートパソコンおよびソフトフェア
7)電源ユニット-12Vバッテリー×2
参考資料
・測定範囲
CO;0-12vol%、CO2;0-25vol%、HC;0-5000ppm (ヘキサン換算濃度)
NOx;0-2500ppm、A/F;9.5-200
排ガス流量;0-3m3/min、0-6m3/min、0-12m3/min、0-20m3/min
(車両の排気量に応じて選択)
大気圧;0-160kPa (0-1.6気圧)
大気温度;0~40℃
大気湿度;20~90%

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