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豊田自動織機/情報技術研究所e-Lab完成

2002年08月04日/未分類

(株)豊田自動織機が、愛知県刈谷市に建設を進めていた「情報技術研究所e-Lab」が完成し、業務を開始した。
e-Labは、豊田自動織機グループのIT戦略を実現する基幹基地として、経営課題の解決やネットワーク時代における新たな事業領域の創出、製品の付加価値向上にITの高度な活用を推進する。
豊田自動織機では、IT化をより一層加速させ経営のスピードアップ、生産性の向上を図り、グローバルな競争力の強化を目指す。グループ企業およびサプライヤーを含めて、業務プロセスを革新し、経営情報の一元化・リアルタイム化を図るとともに、ものづくりにおいては受注・開発・製造・物流にいたるまでのデジタル化に取り組んでいる。
具体的には、(1)ネットワークインフラの強化、(2)管理間接部門へのERPパッケージの導入、(3)三次元デジタルデータによるものづくりの推進の3本柱でITの再構築を行っている。
ネットワークインフラでは、国内において各拠点とのネットワークを強化し、L&F(ロジスティクス&フォークリフト)販売店とのネットワークを再構築。海外では北米、欧州、アジアの各地域においてデータセンターの設置と各拠点とのネットワークの再構築を開始している。
ことし4月に北米にデータセンターを設置し、今後欧州などにも展開していく。
経営情報を一元化するための管理間接部門へのERPパッケージ導入では、ことし4月より経理、調達部門での運用を開始しており、今後人事部門などにも適用しグローバルに展開を進める。
三次元デジタルデータによるものづくりでは、3DCAD・CAE・CAM・PDMなどのツールを導入し、三次元デジタルデータによるコンカレントな開発体制を整備した。今後は受注から製造・物流にいたる業務全体を通した三次元デジタル化を進めていく。
今回建設したe-Labは、豊田自動織機グループのITの高度な活用のための拠点であり、またデータセンターとしてグローバルなネットワークの中心に位置し、経営情報やものづくりのデジタルデータなど増大する情報を一元的に管理統合する役割を担う。
こうした情報のセキュリティーは一層重要性を増しているため、e-Labでは建物全体を免震構造にし、365日24時間の管理・監視体制で安定稼動を実現、マシンルームへの出入りは最新の顔認証システムを採用するなど、高い安全性、機密性を確保した。
e-Labの概要
所在地:愛知県刈谷市城町1丁目25-4
敷地面積:5 220㎡
建築概要:地下1階、地上3階建
(延床面積:6 950㎡、建築面積:2 077㎡)
投資額:25億円
主な研究内容
デジタルファクトリー製品開発の期間短縮によるコストの削減、競争力の強化のため、設計のデジタル化によって試作レスに取り組んでいる。さらにこの延長線として、製品設計と生産ライン設計をコンカレントに進め、生産ラインをコンピュータの中でシミュレートすることで、期間短縮と精度向上により投資削減が期待できます。このための生産ラインシミュレーションに必要なデジタル技術を研究します。一方で、高速造形機を設置した実験室を設け、実物での検証も可能にする。
コラボレーションネットワーク上にデータベースを設置することによって、データの共有が容易になるため、ネットワーク利用者同士での連携による共同作業がスムーズに行える。膨大な図面情報や映像、音声のデジタルデータをサプライチェーンのネットワーク上に共有し、ネットワークコラボレーションの環境を構築する。
また、グループ企業およびサプライヤーとの情報交換・情報共有において、異種データの変換技術および情報漏洩を防ぐ手段としてのデータ暗号化技術を研究する。
ナレッジ・マネジメント人、組織の持つ知識・情報を「形式知」だけではなく、経験則や仕事のノウハウなど「暗黙知」までを、デジタル化し蓄積する。蓄積されたナレッジを共有活用させることにより、個人の能力の育成や、組織全体の生産性の向上、意思決定スピードの向上を実現する。個人の知識を組織の知識として活かすしくみと、知識の共有・活用により新たな知識を創造できるプロセス、そのプロセスを継続できる文化・環境・システムを構築する。
当面、情報の蓄積のしくみと企業情報ポータルシステムによる個人への情報提供のしくみを研究する。
e-ラーニンググループ企業およびサプライヤーを含めた人材育成の手段として、e-ラーニングの活用が不可欠となり、e-ラーニングを成功させるには高速な通信回線によって実現される次世代のコンピュータネットワークと、その上で提供される大容量のデータの活用が必要。そのためにブロードバンド通信技術の活用と、コンテンツについて研究する。

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