王子製紙／金属製品に使用できる機能性ＩＣタグ開発

王子製紙（株）は、RFIDに特殊機能を付与した「機能性ICタグ」の研究開発に取り組み、その第一弾として金属対応ICタグ「メタル好き好きタグ」を開発した。
今回開発した金属対応ICタグ「メタル好き好きタグ」は、タグの層構成材料に画期的な透磁性材料（磁束を一部透過する金属材料）を駆使することによって、電磁誘導による通信への影響を排除した。
同製品は、非接触ＩＣカード・タグの分野で中心的な位置を占める近接型（数センチの距離を隔てて通信するタイプ）で、ＩＳＯ規格に準拠した商品で、タグの形状はユーザーの要望に対応可能。
非接触ICタグシステムは、バーコードに代わる次世代情報管理システムとして大きな期待が持たれており、物流、FAの分野でさらなる使用拡大が見込まれているが、一般のICタグシステムは、金属面での磁束（磁力の強さと方向を示す磁力線の集まり）の異常な反射等の作用のため、電磁誘導による通信に影響があるということで金属製品には使用できず、ICタグの利用範囲は限られていた。
新製品は、9月から発売を開始し、年間１２０万枚の販売を目標としている。
製品概要
製品名：金属対応ICタグ「メタル好き好きタグ」
基本仕様：
ＩＳＯ/ＩＥＣ１５６９３準拠 通信周波数　13.56ＭＨｚ
→種々のチップに使用されている一般的な周波数。この周波数を使用した金属対応ICタグはこの製品が初めて。（ＩＣチップはＩＳＯ１５６９３準拠のものであれば各種使用可能）
特徴
超薄型：今までの金属対応タグにはなかった厚さ１ｍｍ以下を実現
高フレキシビリテイ：柔軟な材質で、種々の曲面にも貼り付けが可能
用途：物流管理、ＦＡ（工場 製造部門の自動化 システム化など）