東京都薬剤師会／在宅医療廃棄物（使用済み注射針）モデル回収事業開始

東京都薬剤師会は、薬局による使用済み注射針のモデル回収事業が開始する。薬局による使用済み注射針の回収は、東京都からの働きかけを契機に、東京都薬剤師会が検討を進めてきたもの。
東京都は、針刺し事故の防止など都民等の安全確保につながり、また今後の広域的な取組も期待できる本事業を支援する。
開始時期：平成１４年１１月１日から
実施地域：東京都杉並区・練馬区
回収対象物：在宅医療廃棄物のうち在宅患者が薬局から購入し、使用済みとなった注射針
事業実施者：
社団法人東京都薬剤師会
社団法人　杉並区薬剤師会
社団法人　練馬区薬剤師会
事業内容
在宅患者が薬局から購入し、家庭からごみとして排出されている使用済み注射針を薬局で回収し、適正処理する。なお、本事業は注射針の製造メーカーの協力も得て実施される。
今後の対応
東京都は東京都薬剤師会によるモデル回収事業の検証を支援し、今後の事業拡大に向けて東京都薬剤師会と協議を進める。
回収する薬局
使用済み注射針は、杉並区薬剤師会・練馬区薬剤師会の会員薬局のうち「使用済み注射針回収薬局」の看板を掲げる薬局で回収。
杉並区内　１７４薬局
練馬区内　１４３薬局
モデル回収事業の概要
薬局は在宅患者が注射針を購入する際に、使用済み注射針を入れる回収容器等を配布。
在宅患者は、使用済み注射針の入った回収容器を注射針を購入した薬局へ持ち込む。
薬局は区薬剤師会が管理する地区管理センター（薬剤の保管センター）に薬剤を受け取りに行く際などに、保管していた使用済み注射針の入った回収容器を持ち込む。
薬局から持ち込まれた回収容器は地区管理センターで集積され、特別管理産業廃棄物処分業者へ処分を委託され適正処理される。
在宅医療による使用済み注射針の回収状況
都内においては、医療機関や訪問看護ステーションですでに回収が行われているが、在宅患者が薬局から購入したものの多くは、家庭からごみとして排出されている。