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デンソー/世界初「エジェクタサイクル」開発

2003年06月15日/未分類

(株)デンソーは、世界初の「エジェクタサイクル」を開発し、冷凍車用冷凍機に搭載した。この冷凍機は、従来のものに比べてエネルギー消費効率が50%高くなる。
従来の冷凍機は、コンプレッサ(圧縮機)で圧縮され高温となった冷媒が、コンデンサ(凝縮機)で外気に接することで温度を下げ、膨張弁で減圧して膨張することでさらに低温になり、エバポレータ(蒸発機)を通過する時に庫内を冷やす。今回のサイクルは、膨張弁の替わりにエジェクタを採用したもの。
エジェクタは、高圧冷媒を勢いよく噴出、膨張させるもので、従来の膨張弁で生じていた渦の発生をなくし、エネルギー損失を防ぎ、膨張時の冷媒の高速な流れによって生じる負圧を利用して、エバポレータから排出される冷媒の圧力を上昇させることにより、コンプレッサの負荷を低減する。
そのため膨張弁を使った同等サイズのサイクルに比べ、冷凍能力を25%向上させるとともに、コンプレッサ動力を20%低減できる。
つまり、同等の冷凍能力を発揮する従来の膨張弁サイクルと比較すると、小型のコンプレッサ、コンデンサ、エバポレータを使えばよく、サイクル全体で40%の軽量化と冷媒の使用量半減が可能となり、燃費向上やエンジンへの負荷軽減を実現し、地球温暖化防止に貢献できる。
なお、エジェクタの効率化についての研究は、豊橋技術科学大学の中川勝文助教授と共同で行ったもの。
製品化した世界初のエジェクタサイクルを採用した冷凍車用冷凍機は、コンデンサとエバポレータを1つのケース内に内蔵したパッケージタイプの冷凍機で、3.75kw(庫内温度:-18℃時)の能力を発揮し、4トン車から8トン車まで搭載することができる。

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