日本電池、ユアサコーポレーション／経営統合

日本電池(株)と(株)ユアサコーポレーションは、平成16年4月を目途に、共同株式移転により両社の経営を統合することに合意した。
世界の蓄電池業界は、合従連衡を繰り返し企業再編が進み、中国をはじめ大きな発展が見込まれるアジア市場においてもグローバル競争が本格化する中、わが国の蓄電池メーカーは、世界的な再編成の中に組み込まれるか、日本国内の企業と連携してグローバル企業に転身するかの選択を迫られている。
さらに、わが国の蓄電池市場では長期化するデフレ経済の影響で需要が低迷し、経営環境の悪化に直面する一方で、各メーカーは高度化、多様化する顧客のニーズに応えるため、新技術や新製品開発の投資拡大が必要不可欠となっている。
このような経営環境の急速な変化の中で、顧客ニーズに応え、競争力あるグローバル企業として発展を続けていくために、両社は、両社の経営を統合することが最善の選択であると判断した。
経営統合によって、グローバル企業として企業価値の最大化を目指し、両社は、グループ企業を併せると、世界14 ヶ国28 拠点の工場を保有。統合新会社は、このような両社の生産拠点を最大限に活用し、最適な生産と効率的な製品流通を構築するとともに、両社のブランド力と販売ネットワークを活用し、競争力のあるグローバル企業を目指す。
統合新会社は、両社のもつ技術力と人的資源を結集し、次世代技術の開発によって世界最高水準の製品を供給し、多様化する世界の顧客ニーズに応えていく。
補完的な生産体制の構築による生産性の向上と購買合理化により生産コストを低減すると同時に、販売体制の効率化と物流の共通化により間接費を削減し、経営統合のメリットを最大限に活かし、厳しい経営環境下でも生き残り可能な筋肉質の経営体質を実現する。