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新日本製鐵/「環境報告書2003」発行、物流面も細かな対応

2003年09月18日/未分類

新日本製鐵(株)は「環境報告書2003」の発行した。
本年度版は、Sustainable Developmentの観点から、従来の「環境」に加えて「社会性」の報告を加えることとし、報告書全体を、「環境マネジメント」「環境報告」「社会性報告」の3部構成にし、新日鉄のみならず、国内外と連携した環境経営への取組みも紹介している。
2002年度の環境保全コストは、設備投資額190億円、経費は492億円。環境設備投資額は、設備投資総額の約20%、また環境関連研究開発は、研究開発費の16%となった。
省エネルギー目標(2010年度に1990年度比エネルギー消費量を▲10%削減)に対して、2002年度はエネルギー消費量を▲8.8%削減した(CO2排出量は、2002年度で対1990年度比▲9%削減、当社のCO2排出量は58百万トンと試算)。
物流での取組みは下記の通り。
同社は国内・輸出を含めて月間約230万トン前後の鉄鋼製品を需要家に届けている。この物流の効率化に向けて、輸送距離の短縮、積載率の改善、輸送手段の選択等に取り組み、温暖化対策に努めている。
輸送手段は、環境負荷の少ない船舶をメインモードとして活用し、トラックから鉄道へのモーダルシフトにも着手している。物流システムは、海上輸送で船舶の運航情報と積地・揚地のバース情報を結びつけた内航ネットワークシステムを開発・運用し、運航効率の向上を実現している。
陸上輸送についても荷物情報と車輌情報をネット上で結合し車輌運行効率改善を図る陸上輸送ネットワークシステムを構築し、関係会社を含め利用拡大を推進している。
一方、各製鉄所の構内においても、原料輸送のコンベアー化、発生物の工程内リサイクル化、製品輸送の直送化を積極的に進め、輸送量の削減に取り組んでいる。
この5年間で事業所内の鉄鉱石・石炭・スクラップなどの鉄鋼製品以外(バラ物)の輸送量を20%以
上減らすことに成功した。
また、一層の輸送車両使用台数の削減を行うため、積載率の向上・輸送車両の大型化・効率的な車両運行管理システム等の導入を行っている。
船積み資材削減の推進、製品梱包の簡素化等を進め、環境負荷の少ないエコカーの導入を図る
など、社を挙げて物流における省エネルギーに努めている。
製鉄所構内の製品・半製品輸送車両として、環境負荷の少ない電動式完全無人自動運行制御輸送台車(AGV)を開発し導入している。
車体重量が従来輸送車の約半分で、回生エネルギーの活用、複数台数を対象とした計算機による最適運行制御等で、消費エネルギーを大幅に節減している。
更に、ディーゼル車から電動車に切り替わることによる使用エネルギーのクリーン化を可能にしており、開発1号機以降10年間で累計72台が導入している。
鉄鉱石・石炭などを海外から輸入するため、従来から大型船の使用による物流効率化を進めており、着実に成果を挙げている。
また、2001年からは海外鉄鋼大手メーカーである欧州/アルセロール社との間で共同配船による原料輸送の効率化を図っている。
新日鉄がブラジルから鉄鉱石、アルセロール社がオーストラリアから石炭を輸入する際に、日欧と伯・豪両国を結ぶ船を共同配船することにより、単独での用船に比べて地球規模での物流の効率化に貢献している。

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