凸版印刷／中国 深セン工場にデジタルプリプレス生産体制を構築

凸版印刷（株）は、1993年に立ち上げた欧米および日本向けの出版印刷・製本の生産拠点である、中国の深セン工場（従業員1 600名）内にプリプレス生産拠点を新に設置し、香港・中国のみならず日本を含む世界各国からのプリプレス業務に対応できる体制を構築した。
現在、日本国内のプリプレス業務においては、厳しい印刷市場の中でデジタル化に伴うネットワーク技術の進歩によりプリプレスのグローバル化の実現と、世界市場としての拠点構築が求められている。
同社は以前より、これらのニーズに対応すべくグローバル拠点としての中国への展開を検討してきましたが、本年４月から中国での生産拠点である深セン工場内にスキャナ、DTPシステムの設備を開始し、現地オペレーターの教育を経て、このたびプリプレス生産拠点として本格的に稼動を開始した。
本拠点は、同時に、デジタル化したカラー原稿のマルチ展開をサポートする事業を始めとして、日本国内および中国のマーケットを視野に入れて、今後そこから派生するプリプレス業務の受け皿としても機能させる予定。
ハイエンドスキャナ、およびDDCPを設置し、カラー原稿のデジタル制作ラインを構築。DTPシステムは、Macintoshを中心に設置し、海外からのDTPデータの検証作業・CTPへのデータ出力作業も可能。
また、海外からのデータデリバリーの効率アップを図るため、今回新たに深セン工場に敷設した専用回線を同社が従来よりデータ受配信用に用いている国際専用回線に接続し深セン工場において、海外からのデータを通信回線にて安全・高速に受配信することができるようにした。
本拠点の本格稼動開始により、凸版印刷中国工場（香港＋深セン）プリプレス生産高において、次年度で倍増を見込みむ。
DTPオペレーション機能をさらに強化して、中国語の文字組版作業から英語・日本語の文字組版が可能な環境を構築し、深セン工場を中心とした全世界対応サテライト・プリプレス構想を実現させる予定。