アスクル(株)は、商品の突発的な需要変動に対応し、生産計画や流通計画の調整が可能な「需給調整業務支援システム」を開発した。
同システムは、インターネットを利用してアスクルと仕入先企業との間でリアルタイムにマーケティング情報を共有するシステム「SYNCHROMART(シンクロマート)」の追加機能として、12月1日より提供を開始する。
「需給調整業務支援システム」は、アスクルが取り扱う数多くの商品の中から、突発的な需要の変動が生じた商品や、近い将来に品切れの発生が見込まれる商品を自動的に特定し、優先的に供給をおこなうべき商品や地域を自動的に特定することが可能なシステム。
仕入先企業は本システムを利用することにより、迅速に生産計画の見直しを行ったり、需要を優先的に満たすべき商品や地域を素早く判断できるようになる。
アスクルは、商品供給元のメーカーを含めた流通全体で市場動向に応じた俊敏かつ効率的な需給調整が行える基盤の確立を目指し、次世代デマンドチェーンマネジメントシステムの構築を進めてきた。
当該のシステムの一環として、2002年5月より、リアルタイムなマーケティング情報共有システム「SYNCHROMART」を稼動し、2003年10月末現在で80社を超える仕入先企業が利用している。
「SYNCHROMART」は、商品単品別・地域別の需要予測、販売実績、在庫数量等の情報を開示しており、メーカーはこれらの情報を活用して生産計画の精度と効率を向上することにより、生産量不足よる販売機会ロス、生産過剰による在庫過多、生産計画立案による業務負荷が大幅に改善された。
今回開発した「需給調整業務支援システム」は、主に長期的な需要予測の共有に主眼を置いていた「SYNCHROMART」に、突発的な需要の変動を迅速に生産計画や流通計画に反映させ調整を可能にする機能を追加することができる。
「SYNCHROMART」は、刻々と変化する大量の販売・在庫情報の中から、生産計画の見直しを迅速に行うべき商品を特定するのに時間を要したり、また優先的に需要を充足すべき商品や地域の特定が困難だった。
「需給調整業務支援システム」を導入することで、これらの課題を解消し、これまで利用企業間で対応力に格差が生じていた突発的な需要の変動による調整業務を改善することが可能になる。
アスクルは、次世代デマンドチェーンマネジメントをさらに進化させることで、商取引業務の効率化だけでなく、仕入先企業への商品開発支援にも役立てるとともに、お客様視点に基づいた新たな価値創造を今後も積極的に行っていきたいと考えている。
デマンドチェーンマネジメント(DCM)=需要に基づいた商品展開や発注および在庫管理を行うことにより、過剰な在庫や在庫切れによる販売機会ロスを排除し、流通全体の最適化と経営効率の向上を図る経営手法
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アスクル/仕入先企業に「需給調整業務支援システム」提供
2003年12月04日/未分類
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