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JFEスチール/中国・超大型原油タンク向に高級ハイテン受注

2003年12月24日/未分類

JFEスチール(株)は中国江蘇省・儀征原油備蓄基地で建造される中国初の超大型15万m3原油タンク2基向に610N/mm2級高性能ハイテン『JFE-HITEN610E』を11月末に全量受注した。
今回、最大容量となる15万m3の原油タンク建造に当たり、中国石油化工集団公司(SINOPECを中心とした鋼板の安全性評価試験が厳格に行われた。
『JFE-HITEN610E』鋼板は、安全性能、溶接施工性でNo.1性能が認められ全量2 400トンの採用に至った。また、儀征原油備蓄基地と同様に来春着工される広東省・湛江備蓄基地(12.5万m3×3基)向に2 700トン、浙江省・舟山備蓄基地(10万m3×6基)向に4 100トン連続採用され、1ヶ月間で約1万トンの受注した。
中国ではエネルギー需要の増大に伴い原油輸入量も拡大し原油備蓄量を増やす計画が具体化している。
従来策定されていた計画の規模を倍増し、2006年までに国家備蓄・民間備蓄を併せて1 600万トンの原油備蓄(約1ヶ月分)を行う計画。原油備蓄タンクには610N/mm2級ハイテン厚鋼板が使用され、今後合計11万トンの厚板が必要とされる。
SINOPECは国の委託を受けた国家備蓄と主体的に取り組む民間備蓄の双方に関与し全体計画の8割を担当する主導的な機関となっている。
タンク側板ではエレクトロガス溶接法による高能率大入熱溶接(最大入熱10kJ/mm)が施工される。溶接入熱が増大すると施工能率は向上するが、溶接部周辺の溶接熱影響部性能が劣化し易いことが知られている。
特に今回の15万m3以上の超大型タンクでは鋼板最大厚が40mm以上となることから、高強度と同時に溶接熱影響部の靭性を確保することが極めて難しいという技術的課題があった。
早い段階から課題解決に向けてブレーク・スルー技術の開発を進め、今回エレクトロガス溶接性に優れた超大型タンク用『JFE-HITEN610E』を商品化した。この商品化により溶接施工能率の格段の向上が図られ、計画されている備蓄基地の短期間での建設整備に寄与できるものと考えている。

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