住友ベークライト（株）は、筒中プラスチック工業（株）の議決権総数の過半数を保有を目的に、同社の発行する普通株式を公開買付けにより9 940千株追加取得する。
昨今の同社と筒中プラスチックを取り巻く経営環境は、中国経済の台頭、米国・東南アジア経済の回復による輸出拡大とそれに伴う設備投資増加など明るさが見えてきたものの、個人消費を始めとした国内需要の低迷、国際的な価格競争の激化、原材料品価格の騰勢、円高の影響など先行きの懸念材料も多く、今後も一段と厳しさを増すものと予想される。
同社は、ますます厳しさを増す両社の現下の経営環境に鑑み、これまで両社が独自に培ってきたアクティビティーを束ねて、一層多様化が予想される両社の顧客の要求に応えてゆくことが、マーケットが両社に求めるトータルソリューションの最適解となると判断し、これに必要な協業を更に一層進めるため、資本関係を従来以上に強化する。
具体的な事案として、協業の強化によるお客様へのトータルソリューション提供、両社のコアコンピタンスを活用した新製品・新事業・新市場の開発、販売店・物流拠点などの相互活用による販売効率・輸送効率向上、海外市場での顧客へのサービス強化、研究開発における重複テーマの共同化・一本化による研究効率向上、財務（資金力と負債信用力）の強化などが期待される。
