帝国石油（株）は、新潟を基点に関東甲信越に広がるパイプライン網沿線における天然ガス需要の堅調な伸びに対応するため、その輸送能力を大幅に増強すべく、「新東京ライン」（総延長147km、平成9年に新潟県頚城村～長野県信濃町間完成、同12年に長野県軽井沢町まで延伸）を東京方面へ向けてさらに約50km延伸することを決定した。
終点の群馬県富岡市内において、並走する幹線パイプラインである「東京ライン」（新潟県柿崎町～東京都足立区間310km、昭和37年完成）に接続する計画。
環境意識の高まりや、景気が回復基調に転じてきたことを背景に、沿線全域において工業用を中心とする需要の顕在化が加速しつつあることに加え、有望地域の一つである北関東に位置する「両毛パイプライン」（埼玉県本庄市～群馬県館林市・栃木県佐野市間81km）を10月に取得することを決定したこと等から、関東方面での販売量の伸びが従来の計画を上回る可能性が出てきたため、輸送能力増強のための新東京ライン延伸を早期に実施することを決定したもの。
帝国石油は、東京ライン、新東京ラインを含む広域パイプライン網を活用し、新潟、長野、群馬、栃木、山梨、埼玉、東京の各都県において、主に都市ガス事業者の皆様を通じて約70万軒の一般家庭と商業用・工業用の需要家に対し、新潟で産出する天然ガスを供給している。
仕様：設計圧力6.9MPa管径20インチ（508mm）
区間：長野県北佐久郡軽井沢町～群馬県富岡市間、延長約50km
工費：平成17年着工、平成19年完成予定
建設費：約110億円（総事業費）
