（株）久世は、平成16年3月期決算短信（連結）で中期的な経営戦略として、物流戦略を掲げ、低コスト多頻度少量配送、効率的一括物流、さらに物流サービスの高度化が要望される中、顧客の視点に立った見直しや改善、および現状に即した改革を進めている。
特に、首都圏エリア営業戦略と呼応した物流拠点の見直しおよび物流機能の強化・充実を図るため、首都圏南部に位置する神奈川県横浜市に「横浜ディストリビューションセンター」（首都圏南DC改名）および埼玉県戸田市の「戸田ディストリビューションセンター」（首都圏DC改名）の物流拠点を有効活用し、首都圏における顧客へのきめ細やかな物流サービスの提供と差別化を推進している。
また、ABMの手法や情報インフラ等を活用し業務の効率化を図り、ローコストオペーレーションの確立を目指し、広域エリアでの一括物流システムを現状に即して見直し・改善に取り組み、新しい仕組みを構築し、さらなる物流サービスの向上を目指すとしている
当期の経営成績でも、首都圏を基盤として既存店のシェア向上、新規店の開拓に力を注ぐとともに、多摩営業所の移転、同物流機能の戸田DC（首都圏DC改名）への統合、セールスドライバーの導入開始、外食事業「とり久」を閉店し、コアビジネスに特化する等、引続き営業力の強化に努めた。
また、関係会社アクロス（株）の本社の移転、同委託倉庫の集約を行うとともに、グループ共同の品質管理体制の確立や共通のデータベースの構築を開始するなど、グループシナジー効果を上げるための諸施策を実行した。
一方で、業務改善、正確な業務の推進と業務精度の向上のための新基幹システムの設計、これをベースとした新業務プロセスの再構築等をスタートさせるなど積極的にお客様へのサービスの向上を図った。
平成15年5月には特定先の流通変更により従来の商圏に加えて、新たに関西、中四国、九州、北海道の商圏が加わり、それに伴い「久世全国一括物流システム」の見直し・改善を実施し、新しい仕組みを構築した。
