西松建設（株）と戸田建設（株）は、（株）ヨコハマシステムズと共同で開発した、建設ICカードとICタグを利用した現場管理システムを現場に適用し、その有効性を確認した。
建設ICカードは記憶容量が大きく、新規入場・資格情報等を含むグリーンファイル情報や、労災・健康管理など、個人情報を幅広く蓄積することで労務管理の省力化が可能となる。
ICタグは、無線通信を利用して非接触で物品などを認識する技術で、本システムでは無線通信により自己発電するタイプのタグを採用しており、寿命が長く安価に導入が可能である。
ヘルメットにつけたタグで労務管理を行う試みは業界初のもので、両社は特許の共同出願も済ませている。
今回開発したシステムは、すでに西松建設で施工中の国土交通省東北地方整備局発注の仙台東部共同溝工事に採用され、現場運営に威力を発揮している。
この現場では、建設ICカードにより現場入退場を管理し、現場内ではヘルメットにつけたICタグにより、坑内入場を始めとする労務識別管理を行い、戸田建設も、建築現場での適用を準備中。
両社は、本システムの共同運用を通じて得られる情報に基づいて、さらに付加価値の高いシステムを構築しつつ、省力化を含む現場管理の品質向上のために全国の現場に本システムを普及させていく。
