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ジェトロ/2004年上半期の日中貿易

2004年08月25日/未分類

ジェトロは、2004年上半期の日中貿易を発表した。

1.貿易総額は5年連続で過去最高額を更新、相互依存深まる
財務省貿易統計(円ベース、輸出は確報値、輸入は速報値)をもとにジェトロがドル建て換算したところ、2004年上半期の日中貿易総額は787億2,057万ドル(前年同期比30.2%増)と上半期ベースでは2000年以降5年連続で過去最高額を更新した。輸出入ともに増加する品目が増大、相互依存関係が深まっている。

2.輸出は全般に好調だが、建設機械など一部品目で中国金融引締め策の影響あり
輸出は350億767万ドル(36.0%増)と、上半期ベースでは99年以降6年連続の増加となった。半導体等電子部品(24.7%増)、液晶デバイスなどの科学光学機器(60.5%増)と、自動車の部分品(37.0%増)、基幹素材である鉄鋼(41.1%増)・有機化合物(41.2%増)・プラスチック(32.1%増)が輸出を牽引した。金属加工機械(61.8%増)や建設用・鉱山用機械(23.6%増)などの産業機械でも増加したが、建設機械では、第2四半期に入り中国金融引締め策の影響で減少となった。

3.輸入は生産拠点の中国シフトに伴い高度化、事務用機器や半導体、液晶デバイスが増加
輸入は437億1,290万ドル(26.0%増)と、昨年上半期に続き2年連続の増加となった。日系企業の生産拠点の中国シフトに伴い、パソコンやプリンターなどの事務用機器(38.2%増)、DVD機器などの音響映像機器(37.7%増)、携帯電話などの通信機(66.9%増)が増加した。また、製造後工程の中国シフトに伴い、液晶デバイスなどの科学光学機器(44.9%増)や半導体等電子部品(103.8%増)などが急増した。繊維製品も、堅調な日本国内需要から衣類・同付属品が15.5%増となった。一方、鳥インフルエンザの問題から、肉類は19.5%減となった。また、中国国内の鉄鋼需要の高まりや電力不足などにより石炭が中国国内に優先供給された結果、石炭の輸入数量は5.4%減少した。

4.上半期の実質的な貿易収支は黒字
2004年上半期時点の日本の対中貿易赤字は87億524万ドルと、2003年上半期に比べ2億4,399万ドルの減少となった。香港経由を含めた実質的な日中貿易を勘案すると、2002年以降貿易収支は急速に改善し、2004年上半期では黒字に転じた。

5.2004年貿易総額は過去最高を更新し、1,500億ドルを突破する見込み
2004年下半期の対中貿易は、金融引き締め策が消費に影響を与えることが輸出減速要因として懸念されるものの、輸出の増加要因として、日系企業の生産拠点シフトが続き、電子部品、自動車部品、素材の輸出増加が引き続き見込まれる。一方で、輸入の増加要因としては、日系企業の生産拠点の中国シフトに伴う輸入品の高度化から、一層の製品輸入の増加が見込まれることが挙げられる。上記理由から2004年通年の輸出入総額は、6年連続で過去最高を更新すると予想される。

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