新日本石油(株)は、2003年度における同社とグループ主要16社の環境保全や社会貢献への取り組みなどをまとめた「新日本石油社会環境報告書2004」を発行した。
物流分野は下記のとおり。
輸送部門の効率化と環境対策油槽所の集約・合理化
物流の合理化・効率化により、燃料消費量の削減に努めています。石油業界として、輸送用燃料を2010年度までに9%(1990年度比)削減することを目標にしている。
2002年度の新日本石油グループの燃料消費実績は、陸上輸送54千kl、海上輸送132千klで2010年度の目標を達成している。
それぞれの具体的な対策
海上輸送:油槽所統廃合、輸送距離の短縮、船型の大型化。
陸上輸送:輸送距離の短縮、ローリーの大型化、アイドリング・ストップの徹底、渋滞時間帯の回避配送。
また、他石油会社と製品を融通することで、輸送距離および輸送コストの低減を図っている。2002年度の製品融通実績は1,230万Kl。
さらにサービスステーション(SS)では、ガソリン、軽油の残量が自動的に計測され、POSシステムによって計画配送されている。
輸送ルートの最適化を図るなかで、油槽所の集約・合理化を進めている。この結果、油槽所数の推移は1999年109カ所が、2004年度末までに50カ所程度に集約する予定。
油槽所の土壌汚染調査と対策
土壌汚染対策法を契機に、廃止された油槽所の土壌汚染の調査および対策を行っている。
タンクローリーの安全対策
可燃性のガソリンや軽油を輸送するタンクローリーの運転には、厳格なる安全意識が求められる。グループでは、車庫ごとに「無事故ラリー表彰(ローリー車庫)」制度を設け、安全運転の意識高揚を推進している。
2002年4月から全国で63カ所(全国118カ所の53%)が、1年間無事故で完走した。
また、走行マナーをテーマとするビデオ「視(み)られています」を作成し、各車庫ならびに関係先に配布した。
ENEOSブランドの担い手のひとりとして乗務員の意識向上につなげるため、乗務員研修会などで活用している。