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住友商事/生コン製造、名古屋エスオーシー買収

2004年11月01日/未分類

住友商事(株)は、事業子会社である住商セメント(株)と共同で名古屋地区の生コン製造販売業者である名古屋エスオーシー(株)の株式を100%取得した。買収を機に住商セメントより社長を派遣する。

住友商事グループは東京、大阪地区での生コン流通販売において商社業界トップの地位を築いており、名古屋地区においても流通販売において高いシェアーを有している。セメント業界全体の需要がマイナス成長と予想される中、今後の事業成長戦略の一つとして生コン製造分野への進出を掲げていた。

住友商事では2003年9月に福岡及び周辺地区において生コン製造5工場を有するホリデングループを買収し、生コン製造分野への本格的進出を果たすとともに、同地区における営業基盤の確保を実現、買収後現在迄に追加で1工場を取得し同地区においても着実に基盤の拡大を図っている。

今回は東京、大阪に次ぐ第三の市場である名古屋において生コン製造の拠点を確保し、従来から同地区においてプレゼンスの高かった流通販売分野と共にセメント・生コン事業の一層の拡大を目指す。

全体の需要が縮小傾向となるなか、今後は東京・大阪・名古屋を中心とした営業基盤に加え、さらなるセメント事業拡大戦略のための施策として「流通機能の高度化」、「地域展開」及び「生コン製造事業展開」の3つを掲げている。

「流通機能の高度化」としては新規商材の取組、デリバリー機能の強化によるゼネコンへのサービス向上、GPSを利用した生コン車の配車効率化を実現するツールであるe-rmcの導入等を図っている。

「地域展開」としては住商セメント株式会社を通じ、府中、宇都宮、神戸、広島、新潟、岡山及び高松に営業所を開設し着実に営業地域を拡大している。さらに「生コン製造事業展開」としては昨年9月の九州地区のホリデングループ買収を通じ、着実に戦略の実行をはかっている。

名古屋地区のセメント市場は東京、大阪に次ぎ第三の規模であり、年間需要が約4百万立米とされている。しかしながら長引く市況低迷の影響から約10年の間に生コン工場の集約、廃業、倒産などによりピーク時との比較で約1/3が淘汰されてきた。

現状特需とされていた名古屋空港、愛知万博、名古屋高速道路、地下鉄など比較的大規模なプロジェクトが一巡したことから、今後は全国レベル並みに需要が減少していくことが予想され、生コン市場での生き残りには集約化・グループ化が必要と言われている。

住友商事としては名古屋エスオーシーの生コン需要の底堅い都市中心部に出荷可能である工場ロケーション、高強度生コンに関する大臣認定を単独で取得した高い技術力などを評価し、現状の需給ギャップの解消を実現するためには構造調整が不可避であるが、名古屋エスオーシーについては住友商事グループの資本力・営業力を背景として、中長期的に十分事業として成り立つものと判断した。

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