キーコーヒー(株)は平成17年3月期中間決算短信(連結)の経営成績のなかで、新しい取組みとして、下記の施策を公表している。
①組織体制の再編
販売体制を強化するため、平成16年4月1日付で青森キーコーヒー(株)を合併し、東北事業部の「青森営業所」「八戸営業所」として新設した。また、近畿圏での業務用市場の営業力強化のため、同日付で近畿事業部に「姫路営業所」を新設している。
更に、物流戦略を含めた総合的な営業提案力の強化を目指し、多店舗展開している外食チェーン店に対する一括物流への対応や、Web活用による受注システムなどの新たなビジネスモデルや営業システムの研究とその推進を目的にして、5月12日付で広域営業本部に「営業システムサポートチーム」を新設した。
②設備投資
中長期的な生産物流体制策定の下、関東工場と中部工場及びそれに併設する両物流センターのリノベーションが完了したのに続き、平成16年7月より九州工場と併設の九州物流センターの改修工事に着手した。
安全衛生面では関東工場、中部工場と同様にHACCPの考え方に基づき、工場内部を4つの管理区域に分け、フィルターを介した強制給排気空調システムの導入など衛生管理機能の向上を図っている。
設備面では多様化する需要に対応するため、粉砕機を増設して粉砕能力を高めるとともに包装ラインを拡充する一方、物流センターでも新たな搬送機器類の設置により商品保管機能や物流機能の強化を図っている。
③情報処理システム
確かな情報に基づくスピードある意思決定、経営判断を行い、企業体質を一層強化するため、情報処理システムの高度化にも引き続き取組んでおり、利益管理の徹底とコスト削減による経営効率向上に努めている。
なお、平成16年10月1日付で(株)キョーエイコーポレーションの発行済株式の全量を取得し子会社化した。同社は長年に亘り同社の首都圏エリアの物流業務委託先であり、商品の鮮度向上や多頻度物流、共同配送化など物流業務へのニーズが多様化している中にあって、直営の物流子会社を擁して、より柔軟、機動的に客先ニーズに対処し、キーコーヒーグループの業容拡大と事業基盤の拡大を図っている。
通期の見通しでも、着手した九州工場と九州物流センターのリノベーション工事は、計画通り進行しており12月末には完了予定で、生活者に視点を置いた市場ごとのマーケティング力を強化し、情報の迅速な収集・分析とスピーディーな商品政策の実行を目的とした情報処理システムの整備も進行している。