日立プラントは、カゴメ株（株）が那須工場内に建設したHACCP対応無菌化食品工場の建築、生産設備、空調換気・給排水衛生設備、クリーンブース設備、電気設備、ユーティリティ設備等を、計画から設計、施工まで一括でまとめる独自のトータルエンジニアリング技術を駆使して納入した。
新工場では米、パスタ、具材、ソース等レンジ調理食品を製造しており、最大8,000食/時の生産量となる。
工場の主な特長
（1）HACCP対応
・製造充填エリアにクラス100（NASA規格・基準粒子0.5μm個/ft3）という高い清浄度のクリーンルーム設置。設置にあたっては、既納クリーンルームの調査・測定を行い、適切な陽圧管理、気流制御、湯気の抑制対策などを実施
・「清潔」「準清潔」「汚染」区域ごとに作業区域を区分するとともに、人・物の流れを一方通行とする動線とし、交差汚染・二次汚染を抑制するための衛生管理を実現
（2）レイアウトの適正化
・立体配置(1F原料入荷→2F製造→1F包装出荷)を採用し、無駄のないレイアウトとした
・具材、ソース製造場の併設
（3）省エネ、環境への配慮
・部分的なパッケージ空調の採用
・生産機器の断熱、クローズ化と局所排気の提案
（4）生産性向上
・無菌化包装米飯とレトルト具材を同時生産
・多品種に対応したフレキシブルな生産設備
（5）短納期対応
・新工場の計画開始から稼動まで約1年4ヶ月という短納期を実現
1．新工場の概要
所在地：栃木県那須塩原市西富山30
延床面積：約5,000㎡
建屋：鉄骨造2階建て
生産品目：レンジ調理食品（米、パスタなどとソースのセット食品）
生産量：8,000食/時
完成年月：2004年12月
総工費：約30億円
